パリ発−ロレアルは5日、ユーセフ・ナビ=ランコム インターナショナル プレジデントが退任すると発表した。退任の理由は公表されていない。
ナビ・プレジデントは1994年、ロレアルに入社。ロレアル パリ インターナショナルのゼネラル マネジャーを経て、2009年7月に現職に就任した。その間、ジュリア・ロバーツ、ペネロペ・クルス、エマ・ワトソンといった大物女優を次々と広告に起用し、「タン ミラク」「ヴィジョネア」シリーズ、「ルージュ イン ラブ」「ヴェイルニ イン ラブ」など、ヒット製品を多数生み出した。さらにフレグランス「ラヴィエベル」のローンチで香水事業強化にも成功し、着任した4年前と比較し、ブランドの売り上げを2ケタ成長させた手腕が評価されていた。
ロレアルは5月、リュクス事業部、アクティブコスメティクス事業部、プロフェッショナルプロダクツ事業部、ザ・ボディショップを統括する新たなポジションとして、セレクティブ部門プレジデントを新設。ニコラス・ヒエロニムス=リュクス事業部プレジデントが兼任すると発表した。業界関係者の間では、ナビ・プレジデントが次期リュクス事業部プレジデントとして有力とみられていたことから、この人事が退任に影響を与えたとの見方もある。