アシックスは28日、トップ選手向けの新しいランニングシューズ“メタスピード スカイパリス(METASPEED SKY PARIS)”“メタスピード エッジパリス(METASPEED EDGE PARIS)”の発表会を東京の有明アリーナで開いた。世界市場での戦略モデルに位置付け、最先端の技術を搭載した。3月3日に開催される東京マラソンでヴィンセント・キプケモイ選手らが着用する。一般客へは同社オンラインサイトで11日から、同社直営店で21日から販売する。
ランナーの走り方に合わせて、スライド型のランナーに、ピッチ型のランナーに“エッジパリス”を開発した。同社独自のクッションフォーム材「エフエフターボプラス」をミッドソールに搭載。メタスピードの前モデルのクッションフォーム材に比べて、約8.0%軽く、反発性を約8.2%、クッション性を約6.0%向上させた。靴全体の重さも“スカイパリス”で約20グラム、“エッジパリス”で約25グラム軽量化した。価格は両モデルともに2万7500円。
東京マラソンに合わせて29日から3月2日まで有明の東京ビックサイトで行われる「東京マラソンEXPO」でも試し履きイベントを実施する。
アシックスは2021年に社長直轄組織「Cプロジェクト」を発足させ、トップ選手向けの厚底シューズであるメタスピードのシリーズを世界で販売している。日本・米国・欧州の3市場でトップシェア奪還を目指すプロジェクトだ。メタスピードによって正月の箱根駅伝におけるシェアは、22年11.4%、23年15.2%、24年24.8%と上昇した。また1月28日の大阪国際女子マラソンでは、メタスピード履いた前田穂南選手が19年ぶりに日本最高記録を更新し、話題になっていた。今回の新モデルの開発にあたっても「世界の100人以上のエリートアスリートの声を聞き、機能構造を進化させた」(竹村周平Cプロジェクト部長)という。