ポーラ・オルビスホールディングス傘下のACROは、3月31日をもって石橋寧ACROファウンダー・ブランドアドバイザーの退任と退職、「スリー(THREE)」のRIE OMOTOグローバル クリエイティブ ディレクターが契約満了で退任すると発表した。後任のディレクターは設けず、社内チームが各分野の“エキスパート”と協業しながらコレクションを創出する。OMOTOグローバル クリエイティブ ディレクターによる最後のコレクションは2025年春のコレクションになる。ブランド誕生15周年を迎える今年、「新しいステージに向かうタイミングで“卒業”という形をとった」(広報担当者)。
石橋氏はカネボウ化粧品(現:花王傘下グループ)のエキップで「RMK」(1997年~)「スック(SUQQU)」(2003年~)を立ち上げ、一躍人気ブランドとして成長させてきた。07年にポーラ・オルビスホールディングスに転職し、08年にACROを設立。初代社長を務め、翌年09年に国産原料、国内生産にこだわった「スリー」をスタート。数々のブランドの立役者として業界で名をはせてきた。今年は化粧品業界歴50年目を迎える。
OMOTOグローバル クリエイティブ ディレクターは、NYを拠点とし、世界を舞台に活躍するメイクアップアーティスト。リンダ・カンテロ(Linda Cantello)のアシスタントを経て、海外ファッション誌やハイブランド、有名アーティストとのコラボレーションワークを数多く手掛ける。09年から「スリー」、18年から「ファイブイズム バイ スリー(FIVEISM × THREE)」のグローバル クリエイティブ ディレクターを務める。
OMOTOグローバル クリエイティブ ディレクターは「『スリー』のセカンドコレクション、2010 Spring&Summer“New York Dawn”の発表会を行った際の緊張は今でも忘れません。たくさん伝えたいことがあるのになかなかスムーズにパフォーマンスできなかった自分自身にがっかりしてしまったこと、今でも良く覚えています。このような瞬間を思い返すと今では笑わずにはいられません。これは私にとって、自分の限界を恥じるのではなく、自分の弱点を克服する機会として捉え、成長と拡大につながることを理解するという経験でした。転んでも起き上がれば大丈夫。これは私が長年にわたって学んだ多くの教訓のうちの1つです。
親愛なる『スリー』のスタッフと共に、“唯一無二”のビューティーの域を超え、常に革新と直感の間の斬新なバランスを生み出すブランドの創造に努めてきました。私の心は『スリー』の素晴らしいチームとともにあります。これまで築き上げてきたものには自信を持っておりますし、これからも『スリー』はさらに進化していきますので、今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。(略)またお会いする日を夢見て!N.S.D(Never Stop Dreaming)(原文ママ)」とメッセージを寄せた。