「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」と「ディオール ファイン ジュエリー(DIOR HAUTE JOAILLERIE)」(以下、ディオール)の新作ハイジュエリーが登場した。「ルイ・ヴィトン」は、2023年に発表した“スピリット”の第二章となる新作30点をそろえた。「ディオール」はオートクチュールに施される繊細な刺しゅうをジュエリーで表現。いずれも、メゾンのコードやアイデンティティーを色濃く反映したデザインで仕上げている。
「ルイ・ヴィトン」
幾何学で浮き彫りにするメゾンのコード
“ディスティニー”ラインは、ルビーとダイヤモンドが壮麗に輝くジュエリー10点で構成。「ルイ・ヴィトン」の“V”を連続的に連ねたネックレスに使用したネックレスに使用されたピジョン・ブラッドのルビー36個の調達には3年を費やしたという。トランクの内側のパディングを想起させるようなパターンや「ルイ・ヴィトン」独自のモノグラムスターカットのダイヤモンドがメゾンのDNAをドラマチックに表現している。Vシェイプをはじめ、ダミエ・パターンやトランクのヒンジなどをモチーフに緻密なデザインで仕上げたのは“リバティー”シリーズ。コロンビア産エメラルドがセンターに輝き、195個のカスタムカットのダイヤモンドが施された鎧のようなネックレスの製作には1300時間も費やされた。鍵で開けることができるブランドを象徴するトランクのネックレスも登場。“ファンタジー”シリーズは、Vとシェブロンパターンを組み合わせたしなやかなネックレスは、カラーとテクスチャーのコントラストが特徴だ。鏡面仕上げのトライアングルのイエローゴールドをリズミカルに配置し、ダイヤモンドで縁取りをした“ラディアンス”ネックレスは、力強さとセンシュアリティーが共存する作品。カフブレスレットやイヤーカフも同じデザインで仕上げられ、“プロテクション”というテーマを壮麗に描いている。
「ディオール ファイン ジュエリー」
ジュエリーで軽やかに描くクチュールの真髄
「ディオール」は今までも、オートクチュールのエスプリを再解釈したジュエリーを発表してきた。新作“ディオール デリカ”は、過去に発表したクチュールで用いられるブレード(縁飾り)をモチーフにした“ガロン ディオール”とレースをジュエリーで表現した“ディアレスト ディオール”を融合したコレクション。ルビー、エメラルド、サファイア、ルベライト、タンザナイトなど、色とりどりの宝石のコントラストが美しいジュエリーをそろえた。幾何学模様とアシンメトリー、直線と曲線、さまざまな要素を組み合わせたり、重ねたり、交差させたり、リズミカルなデザインが特徴だ。レースのような繊細なハニカム状のゴールドにダイヤモンドや色石をランダムに施したチョーカーやリング、さまざまなカットのダイヤモンドを散りばめたサークルを重ねたイヤリングなど、クチュールのドレスをデザインするように、軽やかで優美に仕上がっている。