ニューヨーク発−ロシア発の香水ブランドの「キリアン(KILLIAN)」は、11月にマンハッタンのミートパッキングディストリクトに路面店をオープンする。店舗面積は約42�u。白い壁に囲まれた清潔感のある空間にラグを敷き、肘掛椅子やソファ、コーヒーテーブルを設置。「家のリビングルームのようなリラックスした雰囲気を重視した。温かみのあるクリーンな内装にこだわった」とキリアン・ヘネシー創始者。2012年11月にモスクワのクロッカス・シティ・モール内にオープンした1号店と似た内装だが、「ロケーションのムードを反映させている。ニューヨークの店舗は、むき出しのレンガ壁が特徴」と言う。業界関係者は、新店の初年度小売り売上高を40万ドル(約3960万円)と見込む。
現在約200の店舗で展開しているキリアンは、これを皮切りにグローバル出店を加速させる。今年中にソウルに、14年度第1四半期にはドバイ、アブダビ、ドーハに出店する。「ドバイは免税店に出店したい。今後3年間で、世界中に路面店を10店舗まで増やす計画だ」とキリアン創始者。ロサンゼルス、ロンドン、パリも出店の有力候補とみられている。
地域別売り上げシェアは、アメリカと欧州がそれぞれ30%、ロシアが20%、中東が15%。業界関係者は13年度の年間売上高を5000万ドル(約49億5000万円)と推測している。アメリカでは9月にオンライン販売をスタートした。キリアンは新店オープンと併せて新フレグランス「アップル ブランデー」も発売する。