「グッチ(GUCCI)」創業者のグッチオ・グッチ(Guccio Gucci)のひ孫に当たる、アレクサンドラ・グッチ・ザリーニ(Alexandra Gucci Zarini)は、自身のバッグおよびジュエリーブランド「AGCF」初の店舗をオープンする。場所は米・ロサンゼルス・ビバリーヒルズのロデオドライブで、店舗面積は約92㎡。公式インスタグラムによれば、2月28日から3月3日まで、関係者向けに内覧会を開いたという。
ザリーニは現在39歳。イギリスやニューヨーク、カリフォルニアで育ち、アート&デザインをロンドンのキャベンディッシュ・カレッジで、ファッションをロサンゼルスのオーティス・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインで学んだ。
同氏が初出店の場所としてビバリーヒルズを選んだのは、祖父のアルド・グッチ(Aldo Gucci)の存在が大きい。アルドは1953年から86年まで「グッチ」の会長を務め、アメリカにメゾンを進出させた人物だ。ロデオドライブには68年に出店しており、ザリーニがオープンした「AGCF」の店舗にほど近い。「グッチ」創業家一族は、その経営権争いなどを描き、後に映画化されたノンフィクション「ハウス・オブ・グッチ(House of GUCCI)」(サラ・ゲイ・フォーデン著)でも知られており、ザリーニは、「祖父は多くの人や家族、司法制度の裏切りに遭った。彼にこの店を捧げたい」と話す。
「AGCF」は、グッチ一族が脈々と受け継いできた洗練とエレガンスを表現するブランドだという。バッグは、トートバッグやクラッチバッグ、バケットバッグなど10型で構成し、価格帯は1400〜2900ドル(約21万〜43万円)。生産地はイタリアとスペインで、伊フィレンツェの皮なめし工場で作られたスエードやレザー素材を使用する。
ジュエリーには、18Kのリサイクルゴールドやシルバー925、パラジウムを使ったネックレスやイヤリング、ブレスレット、リングを用意する。ほかに、合成ダイヤモンドや日本のアコヤパール、スモーキークォーツ、グレースピネルなどの宝石も使用。価格帯は200〜1500ドル(約3万〜22万円)。