ビヨンセ(Beyonce)による“カウボーイ・コア”ファッションが、ウエスタンウエア界に激震を与えている。ビヨンセは2022年7月、6年ぶりにリリースしたアルバム「ルネッサンス(Renaissance)」で、磨き上げたボディーを露出し馬に乗るグラマラスな姿をジャケットで公開。大成功を収めた「ルネッサンス・ワールド・ツアー」でもステージ衣装にカウボーイハットやウエスタンブーツを着用するなど、彼女のニュールックに注目が集まっていた。
第66回グラミー賞授賞式に出席したビヨンセ(左)とジェイ・Z GETTY IMAGES FOR THE RECORDING A © FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
そんな中、今年2月4日(現地時間)にロサンゼルスで開催された第66回グラミー賞の授賞式に夫のジェイ・Z(Jay Z)と現れたビヨンセは、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)=メンズ・クリエイティブ・ディレクターによる「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON) 」のカスタムルックに身を包んだ。そしてアクセントにしたのが、「ステットソン(STETSON)」の白いカウボーイハットだ。ビヨンセの私物だったこともあり、「ステットソン」も驚きを隠せなかったという。
「ルアール」2024-25年秋冬ファッションショーに参加したビヨンセ NINA WESTERVELT/WWD © FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
ビヨンセのインスタグラムから(@beyonce)
ビヨンセのインスタグラムから(@beyonce)
ビヨンセのインスタグラムから(@beyonce)
ビヨンセのインスタグラムから(@beyonce)
ビヨンセのインスタグラムから(@beyonce)
また、11日の第58回スーパーボウルでは「ルネッサンス」の第二章をサプライズ発表。CMでカントリー調の新曲を流し、ビヨンセのウエスタンムードはさらに高まりを見せた。新曲「Texas Hold'em」のジャケットでも、「ステットソン」の黒いハットを着用。13日の「ルアール(LUAR)」のファッションショーでは、「ガウラヴ グプタ(GAURAV GUPTA)」のキラキラブレザーに合わせてカウボーイハットをセレクトした。
「アイビーパーク ロデオ」のビジュアル COURTESY OF IVY PARK © FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
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「アイビーパーク ロデオ」のビジュアル COURTESY OF IVY PARK © FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「アイビーパーク ロデオ」のビジュアル COURTESY OF IVY PARK © FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
第50回CMAアワードでカントリー・ミュージックのバンド、ザ・チックスとパフォーマンスするビヨンセ DISNEY GENERAL ENTERTAINMENT CONTENT VIA GETTY IMAGES ©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
カントリー歌手のジェニファー・ネトルズとパフォーマンスするビヨンセ GETTY IMAGES © FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
2004年のテキサスのショーで「ドルチェ&ガッバーナ」を着て GETTY IMAGES © FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
2004年のテキサスのショーで「ドルチェ&ガッバーナ」を着て GETTY IMAGES © FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
ビヨンセは21年、「アディダス(ADIDAS)」によるコラボコレクション「アディダス x アイビーパーク(ADIDAS x IVY PARK)」第4弾でウエスタンスタイルをオマージュした「アイビーパーク ロデオ(IVY PARK Rodeo)」を発表していた。カントリーミュージシャンとのコラボレーションなども披露してきたビヨンセにとっては、大きなインスピレーションの一つといえる。
ピンタレスト(Pinterest)によると、“Cowgirl aesthetic”(カウガール風)のワード検索が過去12カ月で181%増加し、“Western outfit ideas”(ウエスタン衣装のアイデア)は166%、“Country glam outfit”(カントリーグラム風の衣装)は同期間に200%以上と急増した。
「ステットソン」マーケティング部門のタイラー・ソレンソン(Tyler Thoreson)=バイス・プレジデントは、「私たちの原動力となっている価値観、つまりアメリカン・クオリティーと時代を超越したスタイルへのこだわりは、その時々の流行を超越したものである。とはいえ、“カウボーイ・コア”のトレンドが、私たちのすばらしいストーリーをより多くの人々に伝えるチャンスを与えてくれるのであれば、とても喜ばしいことだ」と語った。
約400店舗を展開するウエスタン小売店のブート・バーン(Boot Barn)のイシャ・ニコル(Isha Nicole)=クリエイティブ・ディレクター兼マーケティング担当上級副社長は、今後、帽子だけでなく、ポロタイやケンタッキータイ、ウエスタンベルトのバックルなどの売り上げアップも予測している。
「ルイ・ヴィトン」2024-25年秋冬メンズ・コレクション GIOVANNI GIANNONI / WWD ©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ルイ・ヴィトン」2024-25年秋冬メンズ・コレクション GIOVANNI GIANNONI / WWD ©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ルイ・ヴィトン」2024-25年秋冬メンズ・コレクション GIOVANNI GIANNONI / WWD ©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ルイ・ヴィトン」2024-25年秋冬メンズ・コレクション GIOVANNI GIANNONI / WWD ©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ルイ・ヴィトン」2024-25年秋冬メンズ・コレクション GIOVANNI GIANNONI / WWD ©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ルイ・ヴィトン」2024-25年秋冬メンズ・コレクション GIOVANNI GIANNONI / WWD ©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ルイ・ヴィトン」2024-25年秋冬メンズ・コレクション GIOVANNI GIANNONI / WWD ©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ルイ・ヴィトン」2024-25年秋冬メンズ・コレクション GIOVANNI GIANNONI / WWD ©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ルイ・ヴィトン」2024-25年秋冬メンズ・コレクション GIOVANNI GIANNONI / WWD ©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ルイ・ヴィトン」2024-25年秋冬メンズ・コレクション GIOVANNI GIANNONI / WWD ©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ルイ・ヴィトン」2024-25年秋冬メンズ・コレクション GIOVANNI GIANNONI / WWD ©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ルイ・ヴィトン」2024-25年秋冬メンズ・コレクション GIOVANNI GIANNONI / WWD ©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
“カウボーイ・コア”は、「ディーゼル(DIESEL)」や「バルマン(BALMAIN)」「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」といったブランドが提案したことで、ここ数年のランウエイトレンドでもあった。今年1月には、ファレルによる「ルイ・ヴィトン」が2024-25年秋冬コレクションで“ラグジュアリー・ウエスタン”を打ち出し、話題となったばかり。ビヨンセから火が着いた“カウボーイ・コア”や、ファレルの「ルイ・ヴィトン」により、今年はさらにウエスタンブームの波が押し寄せそうだ。