2024-25年秋冬ミラノ・ファッション・ウイークが、2月21~26日に行われた。上質な素材とクラフツマンシップを生かした品格あるスタイルを得意とするブランドが多いミラノ・コレクションは、もともと“クワイエット・ラグジュアリー”との相性がいいが、今季はその抑制された美しさが軽やかに進化。動きを感じさせるフリンジ使い、きらきら輝くスパンコールやクリスタル、ファンタジックな羽根飾りなどで、大人の遊び心が加わった。トレンドカラーには、モスグリーンやオリーブなど、さまざまな色味のグリーンが台頭。個性的なステートメントアウターや、ケープやスカーフをあしらったレイヤードスタイルも、多くのブランドで登場した。ここでは、海外の有力小売店のバイヤーが注目するトレンドと、マストアイテムを紹介する。(この記事は「WWDJAPAN」2024年3月11日号からの抜粋です)
ニーマン・マーカス
ジョディ・カーン=ラグジュアリーファッション部門バイス・プレジデント
「ボッテガ・ヴェネタ」は、今回も優れたクラフツマンシップを生かした、技巧的でありつつ日常で着られるコレクションを披露。彫刻的なシルエットや、美しい動きを生み出すフリンジ使いなど、もはや芸術の域。
2回目のウィメンズ・コレクションを発表した「グッチ」は、フェミニンなスリップドレス、きらきら輝くクリスタルやビーズ飾り、上質なアウターなど、前回を土台とした“日常的なラグジュアリー”がさらに進化していた。「フェラガモ」は、軽やかなシアー素材のアイテムを上質なレザーのアウターと合わせるバランス感覚がよかった。
色味では、深みのあるレッドが引き続き人気だが、くすんだモスグリーンやオリーブ色も台頭。ファンタジーな要素を足してくれるファーやフェザー、動きを演出するドレープやビーズ飾りもよく目にした。全体として、今回のミラノは機能的なワードローブと組み合わせて着られる適度なドリーミーさがとてもよかった。
マストアイテム
「プラダ」のミニバッグと、スネークスキンのリストレット(腕輪)。
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