プラダ グループ(PRADA GROUP)の2023年12月期決算は、売上高が前期比12.5%増の47億2600万ユーロ(約7561億円)、調整後EBIT(利払前・税引前利益)は同25.7%増の10億6200万ユーロ(約1699億円)、純利益は同44.3%増の6億7100万ユーロ(約1073億円)だった。
販売チャネル別で見ると、全体の88.6%を占める小売の売上高が同12.1%増の41億9000万ユーロ(約6704億円)、卸は同11.9%増の4億3300万ユーロ(約692億円)だった。
地域別での売上高(小売、以下同)は、ヨーロッパが同10.5%増の13億1200万ユーロ(約2099億円)、南北アメリカは同1.8%減の7億6700万ユーロ(約1227億円)、日本を除くアジア太平洋地域は同17.4%増の14億4600万ユーロ(約2313億円)だった。地元客が堅調かつ観光客が大幅に増加した日本は、同31.2%増(現地通貨ベースでは44%増)の4億8400万ユーロ(約774億円)と全ての地域の中で最大の成長率だった。
ブランド別に見ると、主力の「プラダ」の売上高は同7.3%増の34億8800万ユーロ(約5580億円)、「ミュウミュウ(MIU MIU)」は同50.3%増の6億4800万ユーロ(約1036億円)と、後者が非常に好調だった。部門別に見ると、売り上げ全体の45.6%を占めるレザーグッズは同3.1%増、32.2%を占めるウエアは同24.4%増、18.5%を占めるフットウエアは同12.5%増と、特にウエアが好調だった。
パトリツィオ・ベルテッリ(Patrizio Bertelli)会長兼エグゼクティブ・ディレクターは、「ブランドの魅力や比類のないクリエイティビティーに支えられ、23年も素晴らしい業績となってうれしく思っている。イノベーション、ダイナミズム、柔軟性をキーワードに、24年もさらに成長できるものと確信している」と語った。
23年1月に就任したアンドレア・グエラ(Andrea Guerra)最高経営責任者は、「強いプロダクト、コミュニケーション、リテール戦略によってブランドの魅力がさらに高まり、23年も素晴らしい結果を残すことができた。24年は、マクロ経済および地政学上の先行き不透明感があることを認識しつつも、ブランドの魅力と顧客の買い物体験をさらに磨き上げ、市場平均を上回る持続的な成長ができるよう引き続き尽力する」と述べた。