百貨店主要4社の2024年3月度売上高は、おしなべて1〜2割の増収だった。月を通して例年よりも低気温だったが、入卒式をはじめとする春のオケージョン需要が旺盛で、春物衣料や雑貨がよく動いた。
4社の売上高は、三越伊勢丹が前年同月比17.3%増、高島屋が同21.2%増、大丸松坂屋百貨店が同13.7%増、阪急阪神百貨店が同19.9%増。
三越伊勢丹はラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドの春物新作がよく売れ、免税売上高は春節(中国の大型連休)のあった2月を上回った。伊勢丹新宿本店が前年同月比19.2%増、三越日本橋本店が同16.8%増と、両本店ともに引き続き業績を伸ばした。
阪急阪神百貨店の阪急本店は、前年同月比29.9%増と絶好調だった。婦人ファッション全般の動きがよく、婦人雑貨が同3割増、バッグは同5割増。「実需期を迎えた春物のニットや帽子、スニーカーが売れた。卒業・入学式などに向けてジャケットやパンツ、スカート、パールアクセサリーやパンプスもよく動いた」。高島屋も同傾向で、「スカートなどの春物雑貨や、オケージョンに使えるワンピースなどが堅調に推移した」という。