ファッション

ユニクロの古着再販、郊外ロードサイド店で検証 RFIDタグで在庫管理、常設化模索

ユニクロは3月29日、回収した自社古着の再販プロジェクトのトライアル第二弾として、8月末までの期間限定売り場を東京・世田谷千歳台店に設けた。

循環型社会を目指す取り組み「リ・ユニクロ」の一環として実施する。同社は店舗設置の専用ボックスで回収した古着を難民支援に充てているが、支援先での着用に適さないもの、必要量以上の回収品などを販売する。古着はすべて洗浄・検品し、一部は小松マテーレによる製品染め加工によってビンテージのような風合いを出している。昨年10月に原宿店の店外でトライアル第一弾として実施したポップアップストアが一定の成果を収めたことから、今回は常設化を見越して店内に売り場を設置し、展開期間も大幅に伸ばす。福岡天神店でも同様の試験売り場を4月12日から展開する。

世田谷千歳台店の特設売り場は、正面入口から入って右手にある区画で古着300〜400点をユニセックス展開する。スエットシャツやジーンズが2000円、コートやジャケットが3000円と、商品カテゴリーごと価格は均一に設定している。今回は常設売り場のオペレーションを想定し、すべての古着にRFIDタグを付し、他の売り場の商品と同様の在庫管理ができるようにした。

原宿のポップアップは“掘り出し物”に関心

昨年ポップアップストアを実施した原宿店では、若者やファッションコンシャスな層が多い同店らしく、現在では入手しづらい“掘り出し物”の古着が関心を集めたという。具体的には1990-2000年代に販売されていた通称“紺タグ”の商品や、初期(2016〜17年前後)の「ユニクロ ユー」などだ。「新品では1万円を超えるカシミヤセーターの古着も3000円で販売し、反響がよかった」(サステナビリティ分野を担当するシェルバ英子・ユニクログローバルマーケティング部部長)。

世田谷千歳台店は環状8号線沿いにある郊外ロードサイド型の店舗で、週末は車で来店するファミリー層が多い。駅前立地で若い客が中心の原宿店とは対照的な性質の店舗で、古着販売のニーズを確かめる。実際に並んでいる古着は、洗浄や染め直しによって使用感もそこまで気にならないため、ファミリー層の多い世田谷千歳台店では”必需品”としての需要が高そうだ。

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