ここ数年でジュエリーを着用する若い男性が急増しました。「ミキモト(MIKIMOTO)」と「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」のコラボレーションのパールネックレスが登場したのが4年前。それをきっかけに、パールネックレス=女性のものという概念が崩れ、男性にも市民権を得ました。それが、さらに広がり、より多くの若い男性が日常的にジュエリーを楽しむようになりました。町中を見渡すと、多くの男性がフープピアスやネックレスを着用しています。女性だけでなく、男性にとっても、ジュエリーは装いのアクセントになりつつあります。また、最近はパール男子だけでなくスカート男子も見かけるようになりました。ジュエリーをはじめ、ファッション全体にジェンダーニュートラルなムードが広がっています。この特集では、メンズジュエリーの今、そして、Z & ミレニアル世代の男性のリアルな声を届けるとともに、ジェンダーニュートラルの波について探ります。
Z & ミレニアル世代のリアルな声
「自分が好きなものを気分で楽しむ」
Z & ミレニアル世代の男性が、何を考え、どこで何を購入しているか、日常的にジュエリーを楽しんでいる20〜30代4人を直撃。座談会では、好きなジュエリーブランドやファッションブランド、それらとどのように出合うか、また、どのようにファッションを楽しむかなどについて聞きました。彼らの全身ファッションを紹介すると同時に、ジュエリーやファッションを選ぶときのジェンダーに対する意識やファッションアイコンなどについても取材しました。
今のメンズジュエリー市場について、阪急阪神百貨店のMDへの取材をはじめ、選択肢の一つとして人気沸騰中の「エルメス(HERMES)」のビンテージシルバージュエリーを幅広くそろえる「VCM COLLECTION STORE」を運営するGRIMOIREの代表に、売れ筋や人気の背景について聞き、紹介しています。また、Z & ミレニアル世代がショッピングを楽しむセレクトショップ「グレイト(GR8)」「ヌビアン(NUBIAN)」「スーパー エー マーケット(SUPER A MARKET)」「エイチ ビューティー&ユース(H BEAUTY & YOUTH)」に、それら世代に売れ筋のブランドやアイテム、ファッション業界におけるジェンダーニュートラルな動きについて取材しました。
米「WWD」の翻訳記事からは、アマゾンの模倣品犯罪対策部門への投資や米ブランド管理会社のABGによる「チャンピオン(CHAMPION)」買収の噂、カナダグースによる全従業員の17%解雇のニュースのほか、「ヴァレンティノ(VALENTINO)」のクリエイティブ・ディレクターに就任したアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)の功績を振り返りつつ、「ヴァレンティノ」との相性を探る記事も掲載しています。
ビューティ賢者が持論展開する「ビューティ・インサイト」では、弓気田みずほユジェット代表・美容コーディネーターが、日本に上陸したエスティ ローダー傘下の「オーディナリー(ORDINARY)」を取り上げ、その“成分主義”スキンケアブランドとしての特徴について解説するとともに、エスティ ローダーの戦略についても触れています。
人気の巻末企画「ファッション&ビューティパトロール」は、ファッション業界の自称グルメ3人による麻布台ヒルズの高級海苔弁(2916円)とファミリーマートの明太海苔弁(460円)の食レポです。海苔とご飯、出汁巻き玉子、磯辺揚げ、鮭を採点し、コメント付きで紹介しています。
(COVER CREDIT)
PHOTO:ASUKA ITO
ART DIRECTION&DESIGN:RYO TOMIZUKA