ビューティ

「クラランス」が南仏の農地を取得 2030年までに植物原料3分の1の自社栽培を目指す

クラランスグループはこのほど、フランス南部のニーム近郊にある115ヘクタールの土地を取得した。「クラランス(CLARINS)」は“農地から肌まで”という哲学を掲げ、2030 年までに、製品に必要な植物原料の3分の1を同農地や、同じく16年に取得して現在は毎年2.5トンの植物を収穫するオート・サヴォワの区域から調達する目標だ。

クラランスグループのヴィルジニー・クルタン(Virginie Courtin)最高経営責任者(CEO)補佐は、「総合的で倫理的、持続可能なサプライチェーンを目指す戦略の前進を誇りに思う」と話す。「『クラランス』は1954年の創設以来70年間、より効果的で革新的な化粧品の開発のため、植物の科学に着目してきた。今回の土地の取得により、これまで以上に安全でトレーサビリティーのある製品づくりが進むだろう」と続ける。

ランコム(LANCOME)」や「シャネル(CHANEL)」をはじめとするフランスのビューティブランドでは、品質はもちろん、自給のために農地を購入するケースが増えている。

今回クラランスグループが取得した土地には耕作可能な土地が50ヘクタールあり、製品に使用する植物を栽培するほか、新種の研究や調査のための研究所を設ける予定だ。最初の栽培は24年秋(収穫は25〜26年)を予定し、革新的な手法や独自の水文学的アプローチを用いる。栽培予定の50種の樹木と植物の中には、ウチワサボテンやカリン、アーモンド、アプリコット、ラベンダー、レモンタイム、ブルーベリーなどが含まれる。

1954年に創設した「クラランス」の製品は150カ国以上、2万店舗で販売されており、売り上げの約95%はフランス国外。NPDビューティトレンドによると、「クラランス」はプレステージのスキンケアブランドとしてトップランクに君臨する。

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