クイーポ(KUIPO)が2023年から独占輸入販売契約を結ぶフランス発のレザーバッグブランド「アールエスヴイピー パリ(RSVP PARIS)」が伊勢丹新宿本店本館1階で初のポップアップストアを出店中だ。会期は4月9日まで。17〜23日には阪急うめだ本店にも出店する。これに合わせ来日した創業メンバーの1人、ジョナサン・アンドレス(Jonathan Andres)に同ブランドの強みを聞いた。
強みは素材、品質、エクスクルーシビティー
同ブランドはパリを拠点とし、有名メゾンで経験を積んだ4人の若手が2015年にスタートした。「もともとみんなフランス・マレ地区に住む友人同士だった。立ち上げ当時、僕たちは25〜30代。フランスには卓越した技術を持つ伝統的なブランドがたくさんありすごく尊敬しているが、どれも自分たち若者に向けているとは感じられなかった。そこで僕らなりの若い視点でフランスらしい素材使いやサヴォアフェールを重んじたブランドを作りたいと考えた」とアンドレス。
LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン (LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)で生産管理に携わっていたアンドレスは知見を生かして素材調達や工場選定などを担う。レザーは主に「エルメス(HERMES)」傘下のタンナリーから調達し、革本来の表面感を生かすアニリン仕上げと呼ばれる手法を採用している。2つのゴールドのメタルパーツが特徴的な“ゴールデンアイ”シリーズを筆頭に、シンプルながらアイコニックなシルエットを作り上げるレザーのカッティング技術もこだわりだ。
なかでも一番の売れ筋は、小ぶりなワンハンドルバッグ“マンチキン”(8万9100円)。伊勢丹のポップアップイベントではこのほか、収納力の高いダブルコンパートメント仕様の“デュオ”(12万8700円)や花瓶から着想を得た“ローファイブ”(11万8800円)や牛乳パックから着想を得たボックス型のバケットバッグ“ミルクマン”(10万8900円)、カードケースなどのスモールレザーグッズなども並ぶ。
高品質ながら日本円で10万円前後の価格帯であることから、フランスや韓国では仕立ての良いレザーグッズを求める25〜35歳の若者たちを軸に顧客基盤を築いている。全て500個限定で生産し、それぞれにはシリアルナンバーを刻印するエクスクルーシビティーも支持される理由の1つだという。
アンドレスは「僕たちはみんな日本の大ファンだ。日本のファッションや職人技、生地、そしてもちろん食べ物も。特に今日本の人々は、ヨーロッパの新しいブランド開拓に関心が高いようだ。良いタイミングで日本に来られたと思う」と話す。
クイーポの岡田孔明クイーポ常務取締役営業本部本部長は「素材や仕立てのクオリティーは間違いないし、すでにイットバッグが確立している点も契約を結んだ理由だ。彼らとは“枯渇感”を大事にしようと話している。生産しすぎず、売り切れ御免のスタイルは今の流れにフィットしているはずだ」とコメント。今度はまずポップアップストアをベースに、百貨店内の常設店舗出店も狙うという。5月には期間限定で伊勢丹新宿本店本館のハンドバッグ売り場での販売も予定する。
■伊勢丹新宿店
日程:4月3〜9日
場所:伊勢丹新宿店本館1階 ハンドバッグ/プロモーションスペース
時間:午前10時~午後8時
■阪急うめだ本店
日程:4月17〜23日
場所:阪急うめだ本店 1階 バッグギャラリー プロモーションスペース12
時間:午前10時~午後8時