ビューティ

スウェーデン大手薬局が高機能スキンケアに年齢制限 SNSによる子どもの乱用を懸念

スウェーデンの大手薬局チェーン「アポテック ヤータット(APOTEK HJARTAT)」はこのほど、15歳未満の子どもに高機能スキンケア商品を販売することを禁止した。同薬局によると、高機能スキンケアにはAHA酸、BHA酸、ビタミンA、ビタミンC、酵素ピーリング、メカニカルピーリングが含まれる。購入するには、15歳以上であること、親が承認すること、使用が正当な肌状態であることの3条件うちどれか1つを満たす必要がある。同薬局チェーンが展開する約390店舗とオンラインストアで適用する。

薬剤師でもある同社のモニカ・マグヌッセン(Monika Magnusson)CEOは声明の中で、「われわれは時代を先取りし、若者が不健全な行動に走ったり、彼らの間で勝手に盛り上がってしまう誤った理想に苦しまないように責任を負いたい」と述べた。

アメリカを筆頭に近年は、SNSの影響で通称“セフォラ・キッズ”と呼ばれる10歳前後の子どもたちがスキンケアコーナーに押し寄せる姿が問題視されている。

アニカ・スヴェドベリ(Annika Svedberg)「アポテック ヤータット」チーフファーマシストは、「子どもたちが高機能スキンケアを使用したり、使用を助長させられたりする傾向を懸念している。例えば、しわを減らしたり肌のトーンを均一にしたりする高機能スキンケアは、子どもには不要だ。アトピー性湿疹のような皮膚病は、症状が悪化する可能性もある」という。「子どもがスキンケアの効果や結果を理解することは難しい。年齢制限は親と子どもの双方に、“理想”ではなく“ニーズ”に基づいた健康的なスキンケアルーティンを提言する機会になる」と続ける。

「アポテック ヤータット」は北欧最大小売グループのイーカ(ICA Gruppen)傘下で、年間の売上高は約190億スウェーデンクローナ(約2660億円)。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。