小売り大手のイオンは4月10日、新たな社外取締役候補にシャネルの日本法人で長く社長を務めたリシャール・コラス(Richard Collasse)氏(70)を選任した。5月29日開催予定の株主総会を経て正式に決定する。イオンは選任の理由として「長くグローバルブランドのリテールに携わっており、そうした経験と知見を経営に生かす」とコメントしている。
リシャール・コラス氏は1953年7月8日生まれ、フランス・オード地方出身。ジバンシイの日本法人のトップを経て1995年からシャネル日本法人の社長に就任。2018年まで23年間にわたり、日本法人を率いてきた。日本における「シャネル(CHANEL)」の成長の立役者であり、フランス商工会議所会頭や欧州ビジネス協会会長も務めた。99年にはフランス国家功労勲章シュバリエ、2006年にレジオン・ドヌール勲章、14年にはフランス国家功労勲章オフィシエを受章している。シャネルの日本法人を退いた後は、シャネル(ロンドン)の取締役やシャネル(スイス)トラベル・リテール事業責任者などを務めていたが、イオン広報によると「現在はそうした役職からは退いていると聞いている」という。