旅行予約サービス「ブッキング・ドットコム」を運営するブッキング・ドットコム・ジャパンは4月19日、LGBTQ+などの性的少数者に対する宿泊施設向けの教育プログラム“トラベル プラウド”の発表会を実施した。2021年から始まった本プログラムは、英語、イタリア語、フランス語、スペイン語、ブラジル・ポルトガル語、ドイツ語に対応しており、このほどアジア圏初の言語として日本語での対応を開始した。
“トラベル プラウド”は“全ての人にとって、よりインクルーシブな旅体験を届けるために”をコンセプトに掲げ、宿泊施設向けにインクルーシブ・ホスピタリティー・トレーニングを無料提供する2時間の動画プログラムだ。LGBTQ+の旅行者が旅先で直面する課題に対して理解を深めるとともに、出身地や性的指向、アイデンティティーに関係なく、全てのゲストをより深く歓迎するためにできるためのトレーニングを行う。トレーニングを修了し、“プラウド・サーティファイド”の認証を獲得した施設のページには、より居心地が良い体験を期待できることをユーザーに示す“トラベル・プラウド”のバッジが追加される。現在7073以上の都市に、本プログラムの認証“プラウド・サーティファイド”を受けた施設があり、認証施設を検索・予約することも可能だ。
ローラ・ホールズワース(Laura Houldsworth)「ブッキング・ドットコム」アジア太平洋地域担当マネージング・ディレクター兼副社長は、「我々『ブッキング・ドットコム』は“インクルージョン”という概念を重要視しており、旅行産業は“インクルージョン”の模範であるべきだと考えている。旅行者がどこから来ても、どんな人間を愛しているとしても、自身がどんなアイデンティティーを持っていたとしても、旅先の環境を楽しめるようにしなければならない。我々の調査によれば、LGBTQ+の旅行者の8割が“宿泊施設が自分達をどのように受け入れるか”という不安感を抱いている。現在のグローバルジェンダーギャップにおける日本の順位は140カ国中125位であり、今後もジェンダーに対する理解を深める努力が必要な国だ。我々の教育体制及びエンパワーメントを、パートナーである宿泊施設に提供していきたい」と語り、日本を始めとしたアジア圏で“トラベル プラウド”プログラムの本格的な普及を目指す。