販売員出身で「誰でもハイクオリティーな写真が撮れる」をモットーに活動するヴィジュアル・アドバイザーの木村麗さんが、主にファッション&ビューティの販売員に「すぐに使える&誰でもできる」インスタグラム攻略法を伝授します。(この記事は「WWDJAPAN」2024年4月1日号からの抜粋です)
皆さん、こんにちは!ここ最近はインスタのトレンドや運用するためのノウハウ、コツなどについて書いていたので、今回は実践編!として、レクチャーやセミナーなどで定期的にリクエストの多いシューズ撮影のコツについて書いていきたいと思います。撮影といってもアイテムによって撮り方や構図の作り方はさまざまです。先日もあるレクチャーで、「アパレルは慣れていても、シューズ(サンダルやスニーカー、パンプス)になるとアングル、アイテムの置き方など何が正解なのか分からずに撮影するので、時間がかかってしまう」という相談を受けました。
いつもレクチャーする際に伝えている言葉があります。そもそも写真の撮り方に正解も不正解もない。だって写真は主観的なものだから。自分がすてきだと思える撮り方であれば、それでいいのです。あくまでその上でなのですが、「撮りたいアイテム(商品)のカタチやディテール、素材感を確認して、どの角度、背景、どういう撮り方をしたら1番魅力的に見えるか、伝わるかを考えながら撮影をしていく」ことが大切です。撮影するのに何時間もかけられるわけではないと思うので、いかに“時短で妥協せずに撮れるか”がポイントです。誰でもこのポイントをおさえて撮影したら簡単にきれいに撮れるようになるよ〜という、3つの撮り方をお教えします。今回はビフォーアフター画像も載せていくので、比較しながら学んでもらえたらと思います。
置き撮り
定番中の定番!な撮り方ですが、中々上手く撮れないとレクチャー依頼が多い撮り方です。この撮り方で多いのが、「携帯の影が入ってしまう」「靴のカタチが実物よりバランス悪く見えてしまう」「背景はどこを使えばいいのか分からない」などといった悩みです。言葉で説明するよりも画像を見てもらった方が分かりやすいと思うので、ビフォーアフター画像を見ながら説明を読んでみてくださいね。
まず、靴のカタチとどこにポイントがあるかを確認してから置き方を考えますが、そこに時間がかかる場合は、あたかも玄関で脱ぎ捨てたように置くのがポイントです。商品を撮影=きれいに撮らなければならないという考え方はいったん捨ててみましょう。商品に動きをつけることで一気に目を引く写真に生まれ変わります。
着用撮り
こちらもレクチャーリクエストがかなり多い撮り方になりますが、着用している人物の足元を撮影する撮り方になるので、「足がきれいに写らない」「足が短く見えてしまう」「靴が膨張して見えてしまう」などの声をよく聞きます。1番の原因は、被写体(この場合は足から靴部分)に対して斜め上から撮っているからそう見えるのです。基本的には撮りたい部分と目線をある程度合わせて撮影することがきれいに撮れるポイントです。 つまり靴と同じ目線までカメラレンズを持っていき撮影することが大切です。
ここでおすすめなのが、iPhoneの水平と垂直機能です。地面に対して水平、つまり俯瞰(ふかん)にすると、カメラの真ん中に白と黄色の十字マークが出てきます。その白と黄色の十字が一致すると並行の合図なので、それを意識して撮ってみましょう。
【PICK UP】シューズも
ラックにつるして撮ってみよう
以前の連載でハンガーラック撮りを紹介したことがありましたが、靴もひもがあるタイプのものやストラップがあるタイプのサンダルであれば、ラックにつるして撮る方法があり、こちらも簡単な手法なのでぜひ試してみてくださいね!
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