ウィゴー(WEGO)はこのほど、東京・原宿の竹下通り店をリニューアルし低価格雑貨業態「ウィゴー イチサンゴ(WEGO1.3.5...)」の専門店とした。同社は10代〜20代前後の消費者のインサイトを分析する「ウィーラボ(WE LABO)[ヒト・コト・モノ・バ]研究所(以下、ウィーラボ)」事業のもと、ターゲット層のトレンドをリアルタイムで分析する体制を強化している。同店では「ウィーラボ」で発掘したトレンドキーワードに沿ってコンテンツやレイアウトを編集する。
園田恭輔ウィゴー社長はあらためて「ウィゴー イチサンゴ」に注力する理由について、「10代の顧客の来店動機を高めたい。トレンドに敏感に対応しここに来れば何か新しいものに触れられると感じてもらいたい」と話す。
アパレルと組み合わせスタイルで見せる
「ウィゴー イチサンゴ」は、100円、300円、500円の3プライスを軸とした文房具などの雑貨をメインに取り扱う業態として2017年にスタート。竹下通り店向かいのウィゴー原宿本店に出店したが、コロナ禍の影響もあり、21年以降徐々に規模を縮小していた。現在は一部の店舗で区画を設けて展開している。
商品ラインアップは、サングラスやブレスレットなどのアクセサリーやスマホー用キーホルダーなど、以前よりもファッション性の高い雑貨を拡充し、一部アパレルと組み合わせて提案する。これまで単体で陳列していた商品は、“バレエコア”(バレリーナの装いにインスパイアされたスタイル)や“ブロケットコア”(スポーツユニホームなどをガーリーなアイテムとミックスさせるスタイル)や“ストリートギャル”など、10代に流行中のスタイルにゾーニングしトータルコーディネートで見せる。例えば、“バレエコア”のセクションでは、パフスリーブのブラウスとプリーツの入ったミニスカート、リボンの刺しゅうが入ったキャップ、レッグウォーマー、パールのネックレスやヘアアクセなどを集積している。
「ウィーラボ」では、「〇〇界隈」と呼ばれる特定の趣味嗜好を持つコミュニティーをターゲットにしたインスタグラムを運営し、アンケートなどを通してフォロワーが今欲しいアイテムを商品化している。スクールアイテムを集積したスペースでは、女子高生に向けた「ウィゴー スクール」のフォロワーの声から生まれた制服に重ねやすいジップアップパーカやルーズソックス、体育祭などのイベントごとで活用できる装飾品などをそろえる。
目玉はDIYコーナー “ぬい撮り”スポットも
同店の目玉は、10代を中心に流行中だというDIYが楽しめるコーナーだ。ここでは好きなアルファベットや記号を組み合わせてオリジナルのブレスレットやキーホルダーなどを作れたり、ワッペンを選んでポーチや巾着に貼ることができたりする。パーツは100〜500円。
また推し活の一環で流行中の推しのぬいぐるみを自作する“ぬい活”に合わせ、ぬいぐるみ用の撮影スポットもある。以前あったプリクラ機の台数は減らし、代わりにスタジオのような空間で設置されたカメラを用いて自ら撮影できるセルフ写真館も導入した。