ファッション

化粧品業界社長特集号インタビュー秘話�B カネボウ化粧品編

1月10日号の「WWDビューティ」では、毎年恒例の化粧品業界社長特集!この業界をけん引する、企業トップの方々にインタビューを敢行し、その年の取り組みや展望、中長期戦略について語ってもらう、新春企画。さらに、「普段では絶対に聞けない話」からパーソナルな一面も垣間見せていく。今年は9社の企業リーダーに話をうかがい、その中から4人のインタビューこぼれ話を毎日更新していく予定。今回は、カネボウ化粧品の夏坂真澄社長のインタビュー秘話を紹介する。 

 

 

2012年6月に、カネボウ化粧品の社長に就任した夏坂真澄・社長。海外経験が豊富な夏坂社長は「グローバル化が一番の使命」と語る。現在、全売り上げに占める海外売り上げ構成比は約10%。それを「20年には30%に引き上げたい」と目論む。しかし、「日本でしっかりと成功できたブランドや製品こそが海外でも成功する。国内基盤の強化が先決だ」と見据え、新成長戦略として「最重点ブランドの強化、国内基盤の強化、海外事業の飛躍的な成長の3点に注力し、3年間は既存領域に集中する」と語る。

 

まずは、グローバルに伸長させる最重点ブランドとして、センサイ、Kanebo(現インプレス)、ルナソルなど5ブランドを設定。「ブランドの骨格をしっかりと築き、世界観を確立するとともに、ブランドによっては柔軟なローカライズが必要」と言及。さらに、国内の重点ブランドを7ブランドに絞る。トワニー、リサージ、コフレドールなどに加え、既存の中価格帯のスキンケアブランドをリブランディングしたカウンセリングスキンケアブランドと、カウンセリングヘアブランドを近いうちに立ち上げる予定だ。

 

夏坂社長は「多くの情報が手に入る時代だからこそ、“みんな向け”のものではなく、個性を生かした化粧や一人ひとりを見つめたカウンセリングが求められる」と声を大にする。それを受け、13年1月から新肌測定機器を順次導入。「より充実したカウンセリングが可能になり、最高の顧客満足につながる。カネボウでなければいけない、という“独自性”につながるはずだ」と自信をのぞかせる。

 

プライベートでは、週1回10キロのジョギングを欠かさないスポーツマンでもある夏坂社長。「今年は10年ぶりにフルマラソンに出場するのが目標」と高いハードルを掲げる。仕事でも「お客様の笑顔につながる最高の製品とサービスを作り出し、世界で存在感を発揮できる会社にしたい」と使命感に燃える。大きな目標に向かいまい進する夏坂社長の手腕に期待したい。

 

その他、
アルビオン 小林章一社長
エスティ ローダー エリック・ドゥイエ社長
SK-�U 山田敦事業代表
コーセー 小林一俊社長
サボン 黒石和宏社長
資生堂 末川久幸社長

パルファン・クリスチャン・ディオール・ジャポン オリビエ・サルモン社長

日本ロレアル クラウス・ファスベンダー社長 のインタビューも紹介

最新号紹介

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