ゴールドウインとスノーピークは、北海道・知床の国立公園指定60周年・世界自然遺産登録20周年記念として、知床や周辺地域の価値の再認識や保全を目指し、今後2年間にわたって情報発信やイベントを行っていく。2019年に、ゴールドウインは知床半島の北側に位置する斜里町と、スノーピークは南側の羅臼町と包括連携協定を締結している。9月14、15日の週末には、現地で登山やキャンプ、アスリートによるトークショーなどが楽しめる「シレトコ アドベンチャー フェスティバル」を開催予定だ。
同記念事業は、斜里町、羅臼町、北海道、林野庁、環境省からなる実行委員会が主催し、ゴールドウイン、スノーピークが協力する形。5月7日には、東京の新宿御苑ナショナルディスカバリーセンターで渡辺貴生ゴールドウイン社長、山井太スノーピーク社長と、斜里町・羅臼町の町長が登壇するトークイベントも開催した。両社長とも大のフライフィッシング好きといい、知床には公私にわたり長らく縁があるという。
トークイベントでは、ヒグマとの遭遇といったリスクにも触れつつ、「(リスクに対しては)しっかり情報を集め、正しく恐れることが大切」(渡辺社長)、「(自然の中でのキャンプなどのアクティビティーを通し)人や自然に対する自身の傲慢さに気づくことができる」(山井社長)といった話が出た。「(コロナ禍のアウトドア市場活況を経て)よく日本のアウトドア人口はピークを過ぎたなどと言われるが、むしろまだ始まったばかり」(渡辺社長)、「AIなどが広がり、情報の波が押し寄せる時代だからこそ究極のリアル体験であるアウトドアを楽しんでほしい」(山井社長)。
9月のイベントでは、知床の食を楽しむ羅臼オートキャンプ場でのキャンプや、プロアドベンチャーレーサー田中陽希と登る羅臼岳登山、写真家石川直樹と歩くフォトハイクなどを予定している。
ゴールドウインとスノーピークは、環境省との相互協力で国立公園の魅力を幅広く発信する国立公園オフィシャルパートナーシップも締結。また、ゴールドウインは19年に、知床国立公園のビジターセンター内に「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」と「ヘリーハンセン(HELLY HANSEN)」の複合店をオープンしている。