PROFILE: 相川茉穂/PR兼モデル
クリエイターになるには、さまざまなルートがある。フォトグラファーやスタイリストであれば学校に通ったり、誰かに師事したりするのが一般的だろう。しかし、最近では技術をユーチューブで学び、作品をSNSなどで発表して独学のままデビューするなど、キャリアの築き方はそれぞれ。中には、思いもよらないきっかけから活路を見いだす場合もある。ここで紹介する2人は、好きなものへのピュアな思いを持ち続け、現在の職をつかんだ異色の経歴の持ち主だ。(この記事は「WWDJAPAN」2024年5月13日号からの抜粋です)
セールス&PRエージェントのバウ インク(BOW inc)でPR業を担う相川茉穂は、アイドルから現職に転身したいう異色の経歴だ。現在は9ブランドのPR業務に加え、フリーランスとしてモデル業も並行し、午前中は撮影をして午後に出社することもある。「スタイリストのリースと返却の対応をしている。業務委託でスケジュールの融通がきくので、モデル業とも両立できている」と充実した様子だ。とはいえ、セールスのアルバイトとして採用後にプレスを任されたため、社会人として基本を学びながら、仕事のノウハウを教わる日々だ。
昔から、好きなことには一直線のタイプ。オタク気質と、興味がわくと自分もやってみたいと思う前のめりな性格だった。中学2年生でアンジュルム(ANGERME)3期生に選ばれ、当時の夢だったアイドルグループへの加入が決まった。「ずっとクラシックバレエを習っていて、そこからアイドルにどハマりした。ももクロとスマイレージが好きで、自分もオーディションを受けてみようと思った」。ファッションの原体験はアイドル時代。アンジュルムではキャラ設定に合わせて、「おしとやかな図書委員のような衣装」をまとい、仕事や練習などで忙しい日々の合間にいろいろな街の古着屋を巡ることがリフレッシュだった。「アイドル業の収入があったので、同世代よりも早くほしいものが買えた。当時はデニムやSF映画にはまっていて、映画『E.T』のサイクリングジャケットや自転車を買った」。
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