三越伊勢丹ホールディングスの2024年3月期連結業績は、営業利益が前期比83.6%増の543億円となり、過去最高を更新した。売上高に相当する総額売上高は同12.5%増の1兆2246億円、純利益は同71.7%増の555億円だった。
富裕層や訪日客の旺盛な購買に支えられ、主力の百貨店業の総額売上高は前期比11.8%増の1兆1373億円。インバウンド売上高は1088億円と、コロナ前を大幅に上回る(20年3月期との比較で45%増)と共に過去最高を更新した。首都圏5店を運営する三越伊勢丹の総額売上高は同15.3%増の7047億円。店舗別では、伊勢丹新宿本店が前期比14.7%増の3758億円、三越銀座店が同35.6%増の1047億円となり、いずれも過去最高となった。
25年3月期の通期連結業績予想は、売上高が前期比4.5%増の1兆2800億円、営業利益が同17.7%増の640億円、純利益が同4.6%減の530億円を予想。最終減益は、前期の法人税などの調整を織り込んだもの。インバウンド売上高はさらなる追い風を見込み、同44%増となる1563億円を計画。店舗別売上高では、伊勢丹新宿本店において初の4000億円超えとなる4110億円を計画する。