ファッション
連載 本明秀文のノットスニーカーライフ

本明秀文の“ノット”スニーカーライフ「君のハートを狙いうち」

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アトモスの創業者・本明秀文さんの独自の目線と経験から、商売のヒントを探る連載。今年のゴールデンウイーク(GW)は最長で10連休。物価高も相まって旅行代金が高騰し、家で過ごした人も少なくなかったとはいうが、連日の報道では、観光地にあふれる人々の姿が映し出された。本明さんのホームタウンである原宿にも人、人、人。いつも以上の人出に、各店からは連日うれしい悲鳴が聞こえる……なんてことも期待できそうだが、どうやら少し現実は違うらしい。今回はGWの話。(この記事は「WWDJAPAN」2024年5月13日号からの抜粋です)

本明秀文(以下、本明):GWは書き入れ時というのも今や昔の話で、最近は事情が違う。原宿にはインバウンドによる売り上げが半分以上を占めるという店も少なくない。そういう店の知り合いたちが、普段よりも売り上げが低いと嘆いていた。GWの期間だけ高騰するホテルの宿泊費や航空券代が買い物の資金を圧迫して、買い控えが起きているのかも。そもそも、外国人にとってはGWなんて関係ないし、1週間すればホテル代もガクッと落ちるから、海外の知り合いなんかはGWが終わってから来日するという。NYに住むうちの子もGWは航空券代が高いから帰国しないと。報道では、インバウンドの影響もあってどこも混雑していると言われていたけど、インバウンドの数はいつもより少ないと思うよ。実際、新宿で経営するおにぎり屋「まんま」のお客さんは、3割がインバウンドなのに、GWに入ってから急に減った。

――カプセルホテルも1万円を超えているようです。

本明:僕も京都に行こうとしたけど、普段1万円ぐらいのホテルが3万円になっていて、別に今行かなくてもいいかなと思った。地方のスタバには、カップルシートが多いじゃない?出雲大社店とか。デートして、そこで2〜3時間フラペチーノを飲む。デート代もお茶代で済んでしまうわけで、お金を使うというよりも、そこに行くことが目的になっている。だから、GWの旅行も東京に行くことが目的。買い物は決してしない。そもそも日本人は休みすぎだよ。労働時間が減ると国のGDPが落ちる。だからデンマークは、祝日を1日廃止したんだ。

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