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シップス新社長、目指すは「最高の普通」

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PROFILE: 原裕章/シップス社長

原裕章/シップス社長
PROFILE: 1960年東京生まれ。83年に有限会社ミウラ(現シップス)に入社。販売員から店⻑、営業部⻑、商品部⻑、人事部⻑、取締役を経て、2016年から代表取締役副社⻑に就任。24年から現職 PHOTO:SHUHEI SHINE

シップスの新社長に、5月15日付で原裕章前副社長が就任した。原新社長は大学時代にアルバイトとして入社して以来、40年以上シップスを見てきた人物だ。創業50周年の節目を前に創業者の三浦義哲前社長から引き継いだ原新社長はどのようなビジョンを描くのか聞いた。

「普通の人のための普通の服を最高な状態で届ける」

WWDJAPAN(以下、WWD):これからのシップスが目指す方向性は?

原裕章社長(以下、原):当社のパーパスは、「最高の普通」を届け続けることだ。去年の秋に課長部長以上の社員120人とワークショップを実施した。「シップスらしさとは何か?」「好きな部分はどこか?」「何を目指して接客するのか?」といった質問の答えを書き出して、たどり着いた新たな方向性が「最高の普通」。他社と比較してもそこまで尖ったデザインの商品や高額な商品を扱っているわけでない。普通の人のための普通の服を、最高な状態でお届けすることを私たちは目指す。これを羅針盤に今各店・各部門でインナーブランディングを深めているところだ。

WWD:市場が飽和し人々のワードローブに新たな商品を加えてもらうことが難しくなっている時代でも、「最高」な状態であれば可能性がある?

原:そうだ。私たちが主戦場としているマーケットの規模で見ると、まだまだ出来ることはたくさんある。たとえば、顧客アンケートを見ていると私たちの商品は比較的ギフトで購入する方が多い。ギフトにしたいと思っていただけるくらい品質には信用があるということだと理解している。でも、私たちの感覚ではまだまだ品質を上げる余地はある。尖った商品を作るよりも、そういう地道な改善を続ける。新しい服を着て次の日会社に行くと気分が上がる。それがファッションの力で、私たちはその力を信じている。より多くの人にファッションの力を届けるお手伝いをするまでだ。

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