「WWDビューティ」編集部が選ぶ、2013年ビューティ業界ニュースTOP10
12月26日発行の「WWDビューティ」では、2013年の1年間にビューティ業界で起こった出来事で、影響力や話題性が高かったニュースを編集部がピックアップ、TOP10形式でお送りしている。そこで3日連続で1〜3位を順に紹介する。4位以降や番外編、14年注目のトピックスなどはぜひ12月26日発行の「WWDビューティ」へ!
●第1位
カネボウ化粧品が「ロドデノール」配合製品を自主回収
2013年は、「化粧品の効果と安全性」が問われた1年だった。7月4日、カネボウ化粧品が、「肌がまだらに白くなるケースが確認された」として、同社とリサージ、エキップが製造販売する美白製品の内、独自美白有効成分「ロドデノール」含有の化粧品を自主回収すると発表した。8ブランド計54品目が対象となった。
同社によると、11月24日時点で、発症の申し出があったのは計1万3000人以上。同社は日本皮膚科学会の協力のもと特別委員会を設置し、現在も原因究明と治療方法の確立に努めている。弁護士による第三者調査は、カネボウの承認申請の手続きについて問題はなかったとしたが、情報集約機能や社内の各部門での情報共有など、品質管理への意識の低さなどを指摘した。カネボウは「お客さま相談窓口」を花王と統合する他、14年1月から研究・生産部門や販売部門を順次統合。品質保証体制を抜本的に見直す。
一方で、新規成分開発や安全管理、広告表現などの基準はより厳しさを増すと見られ、化粧品メーカーに与える影響は大きい。企業には美白を始めとした高機能化粧品において、より高い安全性と、それを担保する安全管理システムの確立が求められる。それとともに、消費者が抱える不安を取り除くためにも、化粧品の安全基準や、業界がどう安全性を確保しているかなど、業界全体でメッセージを発信していくことも必要だろう。