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特集 サステナビリティ基礎&最新用語65 第4回 / 全5回

「無印良品」が自社廃棄物から経済合理性が高い糸を実現

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「無印良品」が自社廃棄物から経済合理性が高い糸を実現

用語:

【 PRE-CONSUMER 】

プレコンシューマ

5月27日号「サステナビリティの基礎用語65」特集の中から、「プレコンシューマ」をピックアップして深堀りをする。自社廃棄物を活用したサプライチェーンの再構築に取り組む企業が増えている。これまで廃棄物活用といえば素材メーカーが供給するリサイクル素材の採用が一般的だった。しかし、自社の廃棄物を新たな製品の原料として活用する取り組みが始まっている。現在日本では拡大生産者責任(EPR)に関連する法律に繊維製品は含まれないが、欧州では繊維製品の拡大生産者責任制度に環境調節料(エコモジュレーション)の導入を検討するなど、議論が具体化している。(この記事は「WWDJAPAN」2024年5月27日号からの抜粋です)

無印良品」は2018年から自社製品の生産工程で出る端切れの活用に取り組んでいる。現在、同社の衣料品で出るゴミの量は、机上計算すると年間約3000t(今後、精密な数値を把握していく)。中でも商品量が多いコットンでは、その生産量の6~7割を占めるASEANで昨年、端切れを活用しつつ通常の糸値よりも経済合理性の高いリサイクルコットン糸の製造に成功した。

「ポリエステルやコットンなどケミカルリサイクルを経た素材はさまざまにあるが、まだ経済合理性が伴っていない。一方反毛綿はバージン素材よりも安い糸値を実現できる可能性がある。反毛は100年以上前から続く技術のため設備があり展開しやすいが、これまでは裁断くずなどを資源ととらえて高度化する取り組みがほとんどなかった。丁寧に工程点検をすればコストが下げられ、経済合理性がある」と大常寿典・良品計画産地開発部素材開発担当課長は語る。通常、裁断くずの発生率は約15%といわれており、服を7着作るとおよそ1着分に相当する。裁断くずの活用はアパレルサプライチェーンの大きな課題の1つである廃棄物の削減にもつながる。

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