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連載 エディターズレター:SUSTAINABILITY 第22回

サステナビリティ推進室は「攻め」の姿勢を持つべし

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サステナビリティ推進室は、多くの企業にとってここ数年で創設した新しい部署であり、その多くがCSR(Corporate Social Responsibility)部から派生する形で、誕生しています。CSRは「企業の社会的責任」と訳されるように主には社会貢献活動やコンプライアンス管理など、収益を伴わずに企業価値を向上させることをその大きな役割として担ってきました。サステナビリティ推進室もまた、その範疇で活動をスタートするケースが多いようです。

推進室所属の人からよく聞く悩みは、他部署から見て推進室が「理想的なこと、難しいことを求める“こうるさい”存在になっている」こと、です。ミッションに沿っての発言やアイデアがともすれば「売り上げを生まない余計な行動」とみなされるわけですから辛いですよね。「売り上げvsサステナ」の対立構造を担当者の属人的な課題とするのはナンセンス。根本的な問題は多くの場合、トップのビジョンとリーダーシップの不足にあります。

企業がサステナビリティ推進室の本領を発揮させるにはその活動を本業と切り離さず、むしろ営業部門と表裏一体で取り組むことが重要です。そして推進室自体は「守り」ではなく新しい価値や売り上げを創造する「攻め」の姿勢を持つべし、です。「攻める」ためには、売り上げを生み出す部門のトップが推進部の責任者を兼任する勢いで二人三脚を進めることがベスト。そうすれば推進室は「サステナビリティに取り組むことで経済がより良く回る」ためのエンジンになれます。そうしなければせっかく部署を設ける意味がないとも言えます。

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