上の記事にある通り、今後は「ビーガンレザー」や「マッシュルームレザー」「サボテンレザー」に「アップルレザー」などの言葉は、憚られそうです。グリーンウオッシュと呼ばれない対策も必要です。
では「○○レザー」はこれから、どう呼ぶべきなのでしょう?記事には「JISの規定では、植物由来で革の質感を再現した素材は『合成皮革』『人工皮革』に分類される」とありますから、「合成皮革」や「人工皮革」と称することは可能なわけです。となると「ビーガンレザー」は「植物由来の合成皮革」、「アップルレザー」は「リンゴ由来の人工皮革」という表記になるでしょうか?ファッションやビューティ業界はカッコいい言葉を開発するのが得意ですから、しばらくすると代替の言葉が生まれて普及するようになるのかもしれませんが、当面は「合成皮革」「人工皮革」という言葉が改めて使われるようになりそうですね。
ここで思うのは、「合成」や「人工」って、そんなにネガティブなイメージを伴う言葉だったっけ?という根本的な問題です。元来「合成」とは、「二つ以上のものを合わせて一つの状態にする」こと。そして「人工」とは、「人間の手で自然と同じようなものを作り出したり、自然と同じような現象を起こさせたりすること」。特にネガティブな意味はありません。でも、我々はこれまで「合成皮革」や「人工皮革」という言葉を避け、「ビーガンレザー」や「マッシュルームレザー」「サボテンレザー」に「アップルレザー」という言葉を使っていたワケです。この深層心理には、「合成」や「人工」という言葉にネガティブなイメージがあるから、避けたかった人もいたのでしょう。
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