欧州では年々、サステナビリティに関する規制が強化されている。昨年は、欧州委員会によるマイクロプラスチック添加商品の販売禁止が採択され、ラメやスクラブを使う化粧品業界でも大きな話題となった。今年に入ってからは、欧州連合(EU)の企業にサステナビリティ情報の開示を義務づける企業サステナビリティ報告指令(CSRD)が適用された。さらに今春、欧州議会がグリーンウォッシュと誤解を招く商品情報を禁止する指令案を採択した。フランスでは「生分解性」や「環境に優しい」という表現の商品・包装への使用を禁止している。欧州委員会によると、EUの23年消費者実態調査で「環境意識(グリーンへの意識)は高いものの、行動が伴っていない」ことが浮き彫りになったという。引き続き、サステナブル消費につながる企業の取り組みにも注目が集まる。(この記事は「WWDJAPAN」2024年5月27日号付録「WWDBEAUTY」からの抜粋です)
インタビュー
環境問題に厳しいEUに加盟するフランスにおいても、毎年新たな規制や法律が議論・施行されている。そこで、サステナビリティ関連についてフランスの化粧品メーカーの取り組みや消費者の傾向を、パリを拠点にするビューティ業界紙「コスメティックマグ(Cosmétiquemag)」のパトリシア・トゥアネル(Patricia Thouanel)編集者に聞いた。
パトリシア・トゥアネル/リンク・メディア・グループ社長
小売業はCSR活動が1段階遅く、
化粧品企業は水問題に直面
WWDBEAUTY(以下、WWD):フランスのビューティ企業の最新動向は?
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