ファッション
連載 SNSトレンドに、業界は「どうする」? 第88回

「エモい」で若年層から全世代に広がる「エモ消費」を考える 透明性・信憑性は表裏一体

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「エモい」で若年層から全世代に広がる「エモ消費」を考える 透明性・信憑性は表裏一体

「WWDJAPAN」のソーシャルエディターは毎日、X(旧Twitter)やFacebook、Instagram、TikTok、そしてThreadsをパトロールして、バズった投稿や炎上、注目のトレンドをキャッチしている。この連載では、ソーシャルエディターが気になるSNSトレンドを投げかけ、業界をパトロールする記者とディスカッション。業界を動かす“かもしれない”SNSトレンドの影響力や、投稿がバズったり炎上してしまったりに至った背景を探る。今、SNSでは何が起こっているのか?そして、どう向き合うべきなのか?日々のコミュニケーションのヒントにしたい。88回目は、SNSで「エモい」と称された動画の話でスタート。

> GIRI...GIRI...Happy...///(@komorebi___official インスタグラムより)

ソーシャルエディター津田:いつも通りInstagramを眺めていると、12秒のリール動画が回ってきました。コーヒーを片手に道端でたむろする男の子に女の子がぶつかってしまい、そのコーヒーが男の子のTシャツにかかって汚れてしまうというもの。一見よくあるネタ動画なのですが、実はこの男の子たちは、モデル事務所STANFORD所属のモデル兼アーティスト。動画の最後には新曲が流れ、リズムに合わせてダンスをするというプロモーション動画です。サビが「ギリギリ ギリ happy〜」という曲の名前は「Giri Giri」。コーヒーはかかったけれど、ぶつかった女の子が可愛いかったからギリギリハッピーだ!という意味です。SNS時代における、1つのプロモーションの好例だと感じました。実際に動画は現時点で196万回も再生されており、彼らのフォロワーが5000弱なのを考えるととんでもない回り具合です。PRっぽく見せず、カジュアルかつ短尺の動画であり、コーヒーが服にかかるという画のインパクトが重要ですね。

記者村上:コレは、世代間だったりで賛否両論ありそうです(笑)。正直、私は何が良いのかよくわからない。実際コメント欄を見ると、「むしろ謝らせたことを謝罪しろ」とか「つかそもそも邪魔」という批判的なコメントもあります。

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