JR川崎駅西口に直結するアクセスの良さと、衣食住の充実した施設で、同エリアのランドマークになっているのが、ラゾーナ川崎プラザだ。施設中央のルーファ広場でのイベント開催も増えている。三井不動産商業マネジメントの荻島正直ラゾーナ川崎プラザオペレーションセンター所長に商況を聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2024年2月26日号会員限定特別付録「ビジネスリポート 2023年下半期」からの抜粋です)
WWD:2023年下半期の商況は?
荻島:売上高は前年も予算も超えたが、猛暑によって秋冬のアパレルの売れ方が大きく変わった。8、9月は苦戦していたものの10月から復調し、11月が好調。12月はクリスマスが大変なにぎわいを見せ、そのまま1月も好調に推移した。本来なら売れるはずの秋立ち上がりのプロパー商品や重衣料が動かず苦戦したが、セールでしっかり巻き返せた。各テナントはセール品と除外品とをうまく線引きし、プロパー消化の努力をした。
WWD:好調なショップは?
荻島:気温に左右されない商品が定番のブランドが好調だ。「アディダス(ADIDAS)」のジャージーやスエット、「ニューエラ(NEW ERA)」などの服飾雑貨がよく売れた。「ニューエラ」は好調だった昨年の売り上げをさらに超えて、中核を担う規模になってきている。「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」はアンバサダーのBTSジョングク効果が絶大。Tシャツやデニムが売れる「ディーゼル(DIESEL)」や秋冬のレザーアウターが強い「ショット」なども好調だ。シューズは「ABCマート」が依然として伸びている。スニーカーブームが一巡しつつも、「サロモン(SALOMON)」など旬のブランドを品ぞろえできており、売れ続けている。
WWD:好調なアイテムは?
荻島:実用的なアイテムの伸びが非常に良い。顧客の買い方がますますシビアになっており、欲しい時期に欲しいものがそろっていることがより重要になっている。代表例が化粧品だ。上半期に続いてさらに伸長した。化粧品専門店「インクローバー」では「ディオール(DIOR)」「シャネル(CHANEL)」「ジョー マローン ロンドン(JO MALONE LONDON)」に加えて、秋に導入した「ジバンシイ」も好調。「シャネル」は店外で行ったフレグランスのポップアップもヒットした。「東京小町」では「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE)」など高価格帯のスキンケアアイテムが人気。また、サングラスが秋まで非常によく売れた。「ゾフ(ZOFF)」や「イワキメガネ」に加えて、「ジンズ(JINS)」は特にコラボレーションアイテムの調子が良い。アウターは低調だったダウンジャケットに代わって一部の店舗ではウールコートが動いており、顧客のニーズがカジュアルからキレイめなテイストに変化している印象だ。
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