アダストリアで最大規模を誇るのが、SC向けの「グローバルワーク(GLOBAL WORK 以下、GW)」だ。売上高300億〜400億円台で足踏みする時期が長かったが、2024年2月期はとうとう大台を突破し516億円を記録。ECレビューをもとに修正を重ねてきた“ウツクシルエットパンツ”などの単品アイテム群がけん引している。社内最大のブランドとして、「GW」が他部署と組んで立ち上げた改善の仕組みが、他ブランドに横展開されるケースも多い。(この記事は「WWDJAPAN」2024年6月3日号からの抜粋です)
case01:
「グローバルワーク」
マーケ部門と組んでデータ分析
500億円の大台を突破
看板アイテムの“ウツクシルエットパンツ”は、15年の発売からの累計販売本数が400万本を超えた。18年ごろから商品企画担当者がECレビューを読み込み、傾向を分析して企画に反映するようにしていたが、19年以降は社内で新しく立ち上がったデータマーケティング部門と協働。他ブランドに先駆けて、データマーケ部門がECレビューを分析・分類し、それをもとに商品を修正する仕組みを導入した。
“ウツクシルエットパンツ”に関し、マーケ部門からのフィードバックを受けて変えた点は多いが、その中でも最大の修正点と言えるのが商品名だろう。15年の発売当初の名称は“TRテーパードパンツ”。素材名を掲げただけで、いかにも売り手目線だ。しかし、レビュー分析を進める中できれいに見えるシルエットを評価するコメントが多いことに確信を持ち、その価値が直球で伝わる客目線の商品名“ウツクシルエットパンツ”に20年に変更した。
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