ガールズグループGirl’s Dayのメンバー、イ・ヘリ(Lee Hyeri)は俳優活動にも力を入れている。「花咲けば、月を想い」や「百人力執事〜願い、かなえます」などのドラマに加え、公開予定の映画「ビクトリー」でも主演を務める。俳優のキム・ジフン、エスパ(Aespa)のカリナ(Karina)らと並び、ネットフリックス(NETFLIX)のバラエティー番組「エージェント・オブ・ミステリー」への出演も発表し話題を呼んだ。同番組は6月18日に配信を開始する。「WWD KOREA」はヘリをインタビューし、俳優としての一面を語ってもらった。
映画やドラマへの出演は
いつも新しい挑戦
WWD KOREA(以下、WWD):昨日は夏の始まりでしたね。
イ・ヘリ(以下、ヘリ):夏は大好き。最も魅力的な季節だと思います。今年は、映画「ナイトヒート(Night Heat)」の撮影で1月からバンコクに滞在したので、いつもより長く夏を過ごせています。帰国してすぐソウルは夏になり、最高の気分です。
WWD:“ノワール”という映画ジャンルへの挑戦は今回が初めてですか?あらすじによると、あなたは元アイドルのポールダンサーとして登場します。作中でポールダンスを披露してくれるのでしょうか?
ヘリ:海外ロケもノワール映画も初めてのため、新たな経験がたくさんでした。そのひとつがポールダンスです。3カ月間猛特訓しましたが、全然足りませんでした(笑)。「ダンスというよりスポーツに近いじゃない」とインストラクターに苦言を呈したほどです。ポールダンスはものすごい体幹の強さが必要だと学びました。全力で頑張ったので、どのような仕上がりになったのか気になるところ。撮影が終わったばかりで、公開までにはまだ時間がかかりそうですね。
WWD:ネットフリックスのバラエティ番組「エージェント・オブ・ミステリー(Agent of Mystery)」の公開も心待ちにしています。「科学的に説明できない奇怪な事件を追う」というユニークなコンセプトはファンにとってエキサイティングだと思います。
ヘリ:私はチョン・ジョンヨン=プロデューサー(Jeong Jong Yeon、以下ジョンヨンPD)の大ファンです。「エージェント・オブ・ミステリー」は、彼のユニークな演出の集大成だと考えていい。知的好奇心をそそるミステリーに加え、こだわりのセットが没入感を大いに高めます。私みたいなジョンヨンPDのファンも満足すると思います。
WWD:イ・ヨンジン(Lee Yong Jin)、ジョン・パク(John Park)、イ・ウンジ(Lee Eun Ji)、キム・ドフン(Kim Do Hoon)、カリナというキャストの組み合わせもユニークですね。
ヘリ:MBTI(自己申告型アンケート)を持ち出したくはないですが、キャストの中でS(Sensing、感覚型)とN(iNtuition、直感型)の特性が分かれています。「両者には埋められない違いがある」とよく言われますが、キャストの間でもかなり顕著でした。断然Sの私はNの想像力に少し頼っていました。キャラクター編集はどうなるのでしょうか。ジョンヨンPDの演出で面白い変化がありそうです。
WWD:それは面白そうですね!
ヘリ:ジョンヨンPDは人と人との組み合わせを計算できる。細部にこだわる人なんです。
エネルギッシュな秘訣と
ユーチューブ活動
WWD:ミステリーといえば、何か不思議な体験したことがありますか?
ヘリ:うーん、分からないですね。金縛り以外は経験したことがないし、そういうときでも怖いとは思わないです。「ああ、今日はすごく疲れていたんだな」と、気にしません。
WWD:何が一番怖いですか?
ヘリ:自分でコントロールできない要素です。ある意味、自然的なものであり予期できるものであるにもかかわらず、私たちにできるのはそれを受け入れることだけ。例えば、久しぶりに帰省した際、両親の著しい老いにとても衝撃を受けました。大人な態度で受け入れることが重要だと思います。理解していますが、依然として難しいです。
WWD:間近で見て、思った以上にエネルギッシュだと感じました。立て続けに作品に出演していますが、疲れ知らずの秘訣は?
ヘリ:連続して作品に取り組め、俳優としてとても幸せだと感謝しています。出演頻度が多いため、休んでいないよう見えるかもしれません。ですが実際は、疲れを感じたら十分に休んでいます。必要なだけ休み、また頑張る。何も特別なことはありません。サラリーマンの友人が1年に取れる休みの数に驚いたことがあります。私の場合、1つのプロジェクトで半年ほど働き続けることが多いですが、後にもっと長い休みを取れます。考えてみれば、現代人はみんな一生懸命働いています。プロとして与えられた仕事をこなしている。考えすぎず日々真面目に前進すれば、やがて進歩すると思います。
WWD:ユーチューブチャンネルでもコンスタントに活動されています。大手テレビチャンネルに匹敵するくらい多様なコンテンツがありますね。
ヘリ:空いた時間をどう使うのが一番効率的だろうかと考え、ユーチューブを始めました。ファンが好きなものを模索し「ヘリ・トリップ」や「ヘルズ・クラブ」、「ヘムク・ヘリ」、「ヘリVlog」、「オー・ヘリ・デイ」など、コーナーが増えました(笑)。アイデアを出す際、会社の人やプロデューサーたちはとても助けになります。最近は「ユーチューブを見ていて楽しい」という声を聞くと元気が出ますね。
WWD:一番思い入れのあるユーチューブ企画はありますか?
ヘリ:「ヘルズ・クラブ」でしょう。ホストを務めるのは、ゲストとはまったく違う感覚です。信頼して番組に出演してくれる人たちをもてなす。大きな責任が伴います。MCの経験があまりないせいか、撮影のたびに緊張します(笑)。
WWD:ゲストの顔ぶれを見ると、築いてきた強い人間関係が反映されていますね。今後呼んでみたい人は?
ヘリ:K.o.L!Kiss of Lifeです。楽曲が好きなので、実際に会ってみたいです。
WWD:業界の先輩として、昔を思い出す?
ヘリ:彼女たちほど上手じゃなかったです(笑)。多くのアイドルが印象的なパフォーマンスをするので、「こんなに上手い人がいるんだ」とよく思います。そして、彼らから学ぶことも多いです。
WWD:謙虚ですね。デビューからすでに14年。どんな職業でも10年経てばある程度のレベルに達します。
ヘリ:もう自然にそうなっていると思います。私の職業は独特ですからね。最初は街で人に気づかれると気まずくて大変で、どう対応したらいいか考えていました。でも今は、出会いを自然だと感じるようになったし、最初に挨拶されると嬉しくなります。
意識の変化と夏の挑戦
WWD:20代が終わりに近づき、30代をどのように迎えようとイメージしていますか?
ヘリ:これまでは外側に意識が向いていましたが、これからは内側に向けたいです。だから最近は本を読むようにしています。考えを整理するのに役立つので。以前は忙しさを言い訳にしていましたが、今は無理矢理にでも読書の時間を確保するよう努力しています。計画を立てたら、やり遂げなければ気が済まない。若い頃からそうでした。いい意味での責任感、悪い意味での頑固さですね。
WWD:頑固さをなくさないでほしい。生きていれば、いろいろなことが変わっていく。変化の中で、大切に持ち続けたい信念はありますか?
ヘリ:人を大切にすることは重要です。しかし、とらわれすぎないことも必要。仕事を通じて学びました。家族、友人、同僚は必要不可欠な存在ですが、人間関係にはオープンマインドで臨み、広く受け入れた方が良いと思っています。
WWD:とても大人ですね。可能性にオープンでいるのは良いこと。1つのドアが閉じれば、別のドアが開きます。そういえば、今年の夏はどのように過ごす予定ですか?
ヘリ:夏ならではのエネルギー、その一瞬一瞬を味わいたいです。今年の夏は、新たな挑戦をしようと思っています。去年買ったまま着ていなかった服を着たり、さまざまな人とつながったり、新鮮な空気を吸って心身ともにリフレッシュしたいです。その過程で、自分の新たな一面を発見できるかもしれない。考えただけで、もうワクワクします。
CONTRIBUTING DIRECTOR HANNA CHOI
EDITOR RUBY KIM
PHOTO WONTAE GO
HAIR GO CHOI(WOOSUN)
MAKEUP MYUNGSUN LEE(WOOSUN)
STYLIST JARYOUNG CHOI, EUNSEONG SONG
LOCATION SALT&VINEGAR STUDIO