アイランドは、婦人服「グレース クラス(GRECE CLASS)」を2024-25年秋冬物からリブランディングする。素材、デザイン、縫製のグレードを高めて、価格も4割ほど上げる。上質な服を求める30〜40代の女性に応えるブランドとして再出発する。
「価格が上になっても、本当に良いものを大切に着続けたいと考える女性が増えている。そのニーズに応えるために全面的な見直しを図った」とアイランドの三芳克則・取締役企画生産本部長は説明する。ラグジュアリーブランドが使うイタリア製のインポート生地やシルク、ムートンなどをぜいたくに用いる。普段使いからパーティーなどのオケージョンまで幅広い場面に対応するようなコート、ジャケット、ワンピースを強化した。価格はコート8万8000〜36万3000円、ジャケット5万5000〜16万5000円、ワンピース5万5000〜12万1000円、シャツ4万4000〜6万6000円、ニット4万4000〜7万7000円。今後は注文服のアイテム数も増やす。
同社の基幹ブランド「グレースコンチネンタル(GRACE CONTINENTAL)」が百貨店などで運営する主要17店舗で扱うほか、ポップアップストアでの販売を予定する。それらが軌道に乗れば、独立したブランドショップの出店に乗り出す。
百貨店を主販路にする婦人服ブランドでは、既存商品よりもグレードを高めた派生ブランドや新ブランドを開発する動きが相次ぐ。アイランドと同じグループのオンワード樫山は「23区」から派生した「エステータ」を昨年秋から、ワールドも「アンタイトル」の2倍の価格帯の「オブリオ」を今年春から販売している。ラグジュアリーブランドやデザイナーブランドを買い求める所得に余裕のある女性をターゲットにする。