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「ザ・ノース・フェイス」が新トップを任命 親会社VFCの社外取締役

ヴァンズ(VANS)」「ティンバーランド(TIMBERLAND)」「シュプリーム(SUPREME)」などを擁するVFコーポレーション(VF CORPORATION以下、VFC)は、同じく傘下に持つ「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」のグローバル・ブランド・プレジデントとして、VFCのキャロライン・ブラウン(Caroline Brown)社外取締役を任命した。ニコール・オットー(Nicole Otto)前グローバル・ブランド・プレジデントの後任として、6月10日の週に就任する。

ブラウン新グローバル・ブランド・プレジデントは、ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)でキャリアをスタート。10年以上にわたり、マーケティングやコミュニケーション部門のリーダーとして活躍した。その後、キャロリーナ ヘレラ(CAROLINA HERRERA)の社長やダナ キャラン インターナショナル(DONNA KARAN INTERNATIONAL)の最高経営責任者(CEO)、循環経済にフォーカスした投資銀行クローズド・ループ・パートナーズ(CLOSED LOOP PARTNERS)のマネージング・ディレクターなどの要職を歴任。2024年2月からVFCの社外取締役を務めていたが、今回の人事のため、5月に退任している。

新たな社外取締役は“物言う株主”と協議して決定

これに伴い、VFCは5月30日、新たな社外取締役として投資会社およびアドバイザリーのコンセロ・グループ(CONSELLO GROUP)のミンディー・グロスマン(Mindy Grossman)=パートナーと、ウェンディーズ(WENDY'S)のカーク・タナー(Kirk Tanner)社長兼CEOを任命。この人選は、23年にVFCの株主となった、“物言う株主”として知られる米投資会社エンゲージド・キャピタル(ENGAGED CAPITAL)との協議に基づいて決定したという。

なお、エンゲージド・キャピタルは23年10月、VFCに「ヴァンズ」と「ザ・ノース・フェイス」以外の傘下ブランドの見直しや、経営陣の刷新などを要求したと海外メディアが報道。また、VFCが20年11月に21億ドル(約3297億円)で「シュプリーム」を買収したことは、「リスクマネジメントが崩壊したとしか思えない案件だ」とほかの投資家に説明したといわれている。

一方、VFCは、2月に23年10~12月期(第3四半期)決算を発表した際、傘下ブランドの見直しを開始したことを公表。5月には、情報筋の話として、同社がアドバイザリーに米投資銀行ゴールドマン・サックス(GOLDMAN SACHS)を選定してブランドポートフォリオ戦略の見直しを行っていると報じられたことから、「シュプリーム」の売却を検討しているのではないかとの臆測が広まった。しかし、現時点ではその後の動きは明らかになっていない。

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