ニューヨーク発−エスティ ローダーの6月30日終了の2013年度通期決算は増収増益だった。スキンケアなどの主要カテゴリーがけん引し、売上高は対前年比104.8%の101億8000万ドル(約9874億6000万円)、利益は同118.9%の10億2000万ドル(約989億4000万円)。09年の社長就任以来、ファブリツィオ・フリーダ=プレジデント兼最高経営責任者(CEO)が掲げていた年商100億ドル(約9700億円)の業績目標を初めて達成した。営業利益率も当初の目標だった15.2%に到達した。
フリーダCEOは就任後、テレビやデジタルメディア、サンプリングを積極的に活用し、主要市場に対して効率的に訴求するなど、"選択と集中"を徹底してきた。またロングセラー製品のリニューアルも積極的に実施。「長年使い続けてくれているロイヤルカスタマーにより満足していただき、新客の獲得も見込める」と語り、クリニーク「ドラマティカリー ディファレント モイスチャライジング ローション プラス(DDMK+)」やエスティ ローダー「アドバンス ナイト リペア」といった製品をリニューアルし、訴求してきた。業績発表会に登場したフリーダCEO は、「エスティ ローダーは長年、堅調な成長を続けてきた。この4年間はさらなる収益性の向上と、持続可能な強固なビジネスモデルを構築することに注力し、それが結果として現れた」と振り返った。14年度の売上高見通しは、同106?108%。今後については「引き続き、製品を絞って集中的に経営資源を投入していく。またスキンケア、メイクに次ぐフレグランスも強化していく」と語った。