2025年春夏コレクションサーキットが開幕しました。イタリア・フィレンツェからミラノ、パリまで続くメンズからスタートです。「WWDJAPAN」は現地で連日ほぼ丸一日取材をし、コレクションの情報はもちろん、現場のリアルな空気感をお伝えします。担当は、大塚千践「WWDJAPAN」副編集長とパリ在住のライター井上エリ、そして藪野淳・欧州通信員の“浪速トリオ”。愛をもって、さまざまなブランドをレビューします。(この記事は無料会員登録で最後まで読めます。会員でない方は下の「0円」のボタンを押してください)
10:00 「サントーニ」
「サントーニ(SANTONI)」はアーケード、ガレリア メラヴィッリ(Galleria Meravigli)を会場にプレゼンテーションを開催しました。“夢の国(Land of Dreamers)”と題した今季のコンセプトは、生きる芸術である職人技術を日常へと溶け込ませること。靴職人の実演とともに、柔らかいレザーを編んだスリッポンに、ハンドペイントによるグラデーションが美しいダブルバックルのシューズ、1970年代のスタイルを再解釈したテニスシューズを披露しました。
バッグバンドにレザーを巻きつけたデザインのダブルバックルのサンダルは、カジュアルとフォーマルが同居する、夏の新定番になりそうなアイテム。一方で、スカイブルーのグラデーションをペイントしたレザーのテニスシューズは、履きこなすのに超高等テクニックを要しそう。そんなことを考えながらコレクションを見ている間、会場全体にはペピーノ・ガリアルディ(Peppino Gagliardi)の楽曲”ガラスの部屋”がずっと流れていました。哀愁漂うこの楽曲は、自虐漫談でかつてブレイクしたピン芸人ヒロシのテーマ曲です。「サントーニ」と一発屋ヒロシ――接点のなさそうな両者が、私の頭の中でタッグを組む、不思議なミラノ・メンズ3日目の朝となりました。
10:30「ガムズ ノート」
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