ギャップは、専門店チェーンのインターミックスを1億3000万ドル(約110億5000万円)で買収した。12月31日付で手続きが完了した。
ギャップのグレン・マーフィー会長兼最高経営責任者(CEO)は、「インターミックスは、成長市場であるラグジュアリーマーケットの中で独自のポジションを築いており競争力がある。デザイナーブランドをミックスし、限定アイテムも多い商品MDが多くの上顧客を魅了している」とインターミックスの魅力についてコメントしている。
インターミックスは、ニューヨークを拠点としたセレクトショップで、1993年に当時ニューヨーク大学の学生だったレバノン出身で19歳のカージャック・ケレディアンが兄のハロ・ケレディアンと共同で設立。2010年には、アン・テイラーなどでキャリアを積んだアドリアン・ラザラスを社長に迎え、ビジネスを拡大してきた。現在は、「ステラ&マッカートニー」「ラグ&ボーン」など220のブランドを扱い、北米で33店舗を展開している。昨年夏から新たな投資家探しを進める中で、ギャップとは事業提携との噂も出ていたが、最終的にはギャップがインターミックスを買収する形となった。同社は、プライベートレーベルの展開も視野に入れており、ギャップ傘下で国際的な販路や小売のノウハウを手に入れることでビジネス拡大を狙う。
カージャック・ケレディアンCEOとアドリアン・ラザラス社長は、同社にとどまる。ただし、ケレジアンは新たにチーフ・クリエイティブ・オフィサー(CEO)の役職となり、ラザラス社長とともに、ギャップのアート・ペック=グロウス、イノベーション&デジタル部門長の配下となる。