ビューティ

ヨドバシ美容新業態を公開 池袋の真ん中でシャンプー体験

ヨドバシホールディングスは20日、西武池袋本店1階の免税カウンター跡地に21日オープンする美容の新業態「ヨドブルーム(YODOBLOOM)」を関係者に公開した。同館の大規模改装の一環で、来年夏以降に開業するヨドバシカメラ旗艦店に先駆け出店した。化粧品と美容家電の50ブランド・約500アイテムをそろえ、比較体験ができるOMO型の新業態となる。売り場面積は約102平方メートル。専用の公式アプリと連動しながら、理美容体験を通じてSNSでUGCの創出を図る。

企画・運営は、コスメ日用品に特化したRaaSを展開し、Z世代向けの“体験型美容テーマパーク”「ティアランド」を運営するトレンドキャスケットと協業する。二階堂京介トレンドキャスケットCEOは、「ヨドバシカメラは幅広い品ぞろえと店頭体験にこだわってきたが、小売店では体験スペースに限界がある。今回、われわれが得意とする体験型ストアのノウハウを生かし、一歩踏み込んだ“深い体験”ができる空間を一緒に立ち上げることになった」と話す。

ヨドブルームは、多くの人が行き交う西武池袋駅の改札前に立地する。売り場は美容家電、ヘア、コスメの3つのカテゴリーで構成する。トレンドキャスケットに所属するエステティシャンや美容師ら専門知識のあるスタッフが常駐し、エステ施術やシャンプー&ブロー体験、パーソナルカラー診断など体験型コンテンツを通じて商品を提案する。店内奥に施術台を2台設置した開放的なスペースを用意した。

目玉の1つでもあるシャンプー&ブロー体験は、頭皮診断やカウンセリングを通じて、個々に合ったヘアケアアイテムを提案する。セレクト店の導入は日本初となるシャンプー台で、美容師によるシャンプーを体験できる。「これまで店頭でのヘアドライヤーやシャンプーの体験は、本来の用途で効果実感できる濡れた髪の状態で試すことが難しかった。ヘアサロンやブランドが単独で行ってはいるが、ヨドブルームでは18あるブランドを横断してお客さまに合った商品の組み合わせを提案できる。独自の強みだ」と胸を張る。

UGC活用で誘客に期待

体験は、ヨドバシカメラのECと連動したヨドブルーム公式アプリで予約が必要となる。体験の条件は、5000円以上の購入もしくはSNSでの口コミ投稿が必須。なお、エステとシャンプー&ブロー体験は女性限定。各体験の所要時間は1時間、1日最大20人が施術できる。アプリの導入は、顧客データをメーカーと共有できる利点があり、メーカーのマーケティング活動につなげる考えだ。

店頭スタッフはトレンドキャスケットに所属する8人のスタッフと、ヨドバシカメラのスタッフ4〜5人含め、計13人で構成する。メーカー側から派遣したスタッフは店頭には立たない。「ブランドを横断してカウンセリングからお客さまに合ったアイテムをフラットに提案できるようにした」。また、レジには免税機能を導入し、接客はポケトークなどを駆使してインバウンド客にも対応する。

商品のラインアップは、化粧品と美容家電の50ブランド・約500アイテムをそろえる。ヘアケア商材の平均単価は3000円台。スキンケアとメイクアップは、ナチュラルコスメから高価格帯コスメまで幅広い価格帯の商品をラインアップする。全体の7割は中国や韓国コスメなど海外ブランドが占める。ターゲット層は「美容感度の高い」20代後半を想定する。

ヨドブルームはヨドバシカメラの“ヨド”と花咲く“ブルーム”をかけ合わせてネーミングした。「ヨドブルーム池袋店は、ビューティ主軸の体験ストアという位置づけ。ここで体験型リテールメディアストア業態のビジネスモデルを確立し、今後ビューティ以外の店舗展開も視野に入れる。ヨドブルームではジャンル問わず、良い商品が花咲く手伝いをしていきたい」と意欲を燃やす。

リニューアルする西武池袋本店はコスメも強化

25年夏にグランドオープンを控え、大規模改装を進める西武池袋本店ではコスメを強化カテゴリーの1つとして掲げ、コスメ売り場面積を1.7倍に拡大する計画だ。現時点の化粧品売り場は、デパコス(百貨店で販売する高価格帯化粧品)をそろえる1階とナチュラルコスメをそろえる2階で展開するが、25年1月にはフロアを移設し開業する予定。国内外の約60ブランドを取り扱う。ヨドブルームは、西武池袋本店に入るヨドバシカメラの旗艦店と連携し、相互相客を狙う。

■ヨドブルーム池袋店
オープン日:2024年6月21日
住所:東京都豊島区南池袋1-28-1
営業時間:10〜21時(日曜・祝日は20時まで)
取り扱いブランド:「リファ(REFA)」「ヤーマン(YA-MAN)」「マイトレックス(MYTREX)」「エレクトロン(ELECTRON)」「ブラウン(BRAUN)」「キヌージョ(KINUJO)」「ダイソン(DYSON)」「シャープ(SHARP)」「ノエビア(NOEVIR)」「魔女工場」「ファンケル(FANCL)」「ダイアナ(DIANA)」「フラワーノーズ(FLOWER KNOWS)」「パーフェクトダイアリー(PERFECT DIARY)」「ドクタープラント(DR PLANT)」「ココチ(COCOCHI)」「ジョンセンムル(JUNG SAEM MOOL)」「リエンジャン(LIENJANG)」「3650」「シーエヌピーラボラトリー(CNP LABORATORY)」「シーオーメディカル(CO MEDICAL +)」「アクア・アクア(AQUA・AQUA)」 「世田谷コスメ」「ブルーミオ(BLOOMIO)」「ミース(MEETH)」「ソワプレ(SOISPRET)」「ベラ(BELLA)」「オブ・コスメティックス(OF COSMETICS)」「エッセンシャル(ESSENTIAL)」「リーゼ(LIESE)」「コハル(COHARU)」「アンドハニー(&HONEY)」「モッズ・ヘア(MOD'S HAIR)」「ウィコット(WICOT)」「クレージュ(CLAYGE)」「プラストゥモロー(+TMR)」「ジューニ(12 / JU-NI)」「ヴェレダ(WELEDA)」「オリヴィータ(OLIVITA)」

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。