三越伊勢丹ホールディングスの2014年3月期連結決算は、売上高1兆3215億1200万円(前期比106.9%)、営業利益346億 4600万円(同130.1%)、経常利益384億4000万円(同112.3%)、純利益211億6600万円(同83.7%)となり、営業利益は4期連続の増益で、三越と伊勢丹の合併後最高を記録した。なお、経常利益は、前期まで計上していた経営統合時の「負ののれん」の償却分132億円がなくなっためマイナスに働いたが、前期に計上したジェイアール西日本伊勢丹の減損損失分がなくなったことや、台湾の新光三越からの配当が為替の影響で増額したことなどから増益となった。
百貨店事業は、基幹3店舗(伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店、三越銀座店)が売り上げをけん引し473億円の増収。特に、2013年3月にリモデル・グランドオープンした伊勢丹新宿本店は、副都心線の東横線などへの乗り入れ効果もあり、売上高が286億円余り伸びて、2654億5100万円(同112.1%)。三越日本橋本店は、消費増税前の駆け込み需要で宝飾・時計が伸び、売上高1736億4000万円(同106.4%)。三越銀座店は、外国人客の増加に伴い、売上高692億2000万円(同113.0%)となった。営業利益は、三越と伊勢丹の合併以降、初めて200億円を突破した。
15年3月期は、日本郵便と通販の合併会社を設立したことによる、通販事業の収入(260億円余り)が連結対象から外れる影響もあり、売上高は1兆3000億円(同98.4%)と減収となる見通し。営業利益350億円(同101.0%)、経常利益320億円(同83.2%)、当期純利益200億円(同94.5%)を見込む。