帝人の2015年3月期は、売上高が前期比100.2%の7861億円、営業利益が同2.1倍の390億円、経常利益が同2.1倍の423億円、電子材料や合繊原料の構造改革費用などで特別損失503億円を計上した純損益は80億円の赤字(前期は83億円の黒字)だった。繊維商社の帝人フロンティアを中核会社にする製品事業部門は売上高が同102.0%の2594億円、営業利益が81.9%の42億円と増収減益だった。海外の大手スポーツブランドとの取引が拡大する一方で、天候不順などで国内アパレルが伸び悩み、円安によるコストアップにより利益を圧迫した。山本員裕CFOは、「16年3月期は中期経営計画で17年3月期に目標としていた純利益250億円を前倒しで達成する」と語った。製品事業部門の16年3月期は、海外の大手スポーツブランドとの取引拡大に加え、海外生産を強化し、売上高2800億円、営業利益50億円を計画している。