ワールドは18日、今期(2016年3月期)に10〜15ブランドの不採算事業を廃止すると発表した。店舗数では400〜500店に達する見通し。今期から18年3月期までの3カ年にわたる構造改革の一環として掲げたもので、同社にとって過去最大規模のリストラになる。不採算事業や低収益事業を見直し、コスト削減を徹底することで収益の改善を図る。一方で、百貨店向けのニューミセスブランド「リフレクト」や、リブランディングが奏功した「インデックス」といった売り上げが好調な業態に注力する。
18日に大阪で開いた決算説明会で上山健二・社長は、「出店数がすなわち企業の成長規模の目安になるという考え方から脱し、今までとは違う方法で抜本的な改革を行う」と説明した。退店店舗に関しては「ターゲットや立地、チャネルといった切り口で限定していない」と語った上で、具体的な対象ブランドや店舗については「中間決算で進捗を伝える」という発言に留めた。
同社は15年3月期から国際会計基準(IFRS)を適用。連結業績は、売上高が前期比96.5%の2985億円、営業利益が同56.6%の52億円、親会社の所有者に帰属する純利益は同2.2倍の45億円だった。会計基準は異なるものの、14年3月期まで2期連続の最終赤字に陥った。上山社長は4月の就任直後から「以前のような光り輝くP/L(損益計算書)を2〜3年で実現する」と公言してきた。構造改革を推進し、17年3月期に営業利益100億円達成を目指す。
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