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アシックス1〜6月期は2ケタ増収 スポーツメーカー世界3位奪取に前進

 アシックスの2015年1〜6月期連結決算は、海外市場がけん引し、2ケタ増収を達成した。売上高2216億円(前年同期比113.4%、決算期の変更のため比較対象期間を組み替え)、営業利益212億円(同108.6%)、純利益145億円(同104.8%)だった。為替の押し上げ効果が108億円あり、その影響を除いても同107.9%の増収。海外売上高比率は前年同期から3.4ポイント上昇し、74.5%になった。

 特に東アジアの売上高が飛躍的に伸びた。香港で同163%、台湾で同127%。中国は売上高が倍増したのみならず、利益面でも貢献した。尾山基・社長は「中国では3年間で10億円を損したので慎重にならざるをえないが、政府が国民皆健康政策を打ち出し、一人っ子政策も一部解除されつつある。人口やGDPを考えると、ポテンシャルは大きい。来年は売上高200億円を超えるだろう」と予測する。

 商品別では、世界的なランニングブームを背景に、スポーツシューズの売り上げ構成が80%を超えた。ランニングシューズの売り上げ伸び率は、米州で同118.2%(邦貨ベース)、欧州で108.9%、オセアニア・東南・南アジアで同124%、東アジアで171.2%、日本で同109.5%。「オニツカタイガー」のシューズは中国で最も売れており、日本国内でもインバウンド効果で12億円の増収だった。

 来春発表予定の新中期経営計画では、ランニング市場のニューカマーとなるヤング世代を狙った商品を打ち出す他、アメリカで伸びつつあるアパレル分野の強化やEコマースなどインターネットサービスの充実、デジタルマーケティングの強化を図る予定だ。「世界3位をめぐる戦いが熾烈になりつつあるなか、最低限3社(独プーマ、米ニューバランス、米アンダーアーマー)と同等レベルにまで持っていきたい」(尾山社長)

 通期予想は売上高4230億円、営業利益330億円、経常利益320億円。ただ、国内の転職支援制度の募集状況が確定すれば、業績修正に反映させる見通しだ。

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