ビューティ賢者が
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ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。
今週は、新たな成長戦略に挑むコーセーについて。
寺山イク子/オリエンタル代表/江戸川大学 客員教授/JCPA(日本コスメティックプロフェッショナル協会)顧問
(てらやま・いくこ)2012年から江戸川大学「ビューティビジネス」でアカデミア参入。多くの世界的ラグジュアリー企業での経験や実績から”ビューティ・ジェネラリスト”として活動中。近く「パーソナルゼミ」開講予定。趣味はソーシャルアストロロジー
【賢者が選んだ注目ニュース】
◆コーセーがロサンゼルスに「メゾン コーセー」をオープン 日本の化粧文化と独自の顧客体験を発信
◆コーセーがiPS細胞技術を用いたパーソナライズ美容商品を開発 医療機関を通じて2026年度までに本格稼働
リニューアルした花王「エッセンシャル」に、NewJeansによる“広告効果”が出ているという。最近の圧倒的な“広告効果”としては、「イヴ・サンローラン(YSL)」が起用した平野紫耀が顕著か。彼の影響が予想以上に功を奏し爆発的な売り上げを記録。「YSL」は、日本ロレアルリュクス事業部の成長のカギになっている。売り上げのために「誰を起用するか?」は、いつの時代も重要だ。「YSL」については絶好調でうれしい悲鳴だが、需要に追いつかず欠品続出というもったいない話も聞こえる。ただ、欠品をも話題に変換して「ないとますます欲しくなる」現象を起こしている。
コーセーはグローバル展開の礎を強固にすべく、大谷翔平選手を広告に起用中。“大谷効果”が誕生した背景には、社内の反対意見を押し切って、韓流タレントではなく、大谷選手を起用した小林一俊社長の英断があるようだ。コンピューターならぬカンピューター、時代をかぎ取る嗅覚を持ち合わせたトップがいる恵まれた企業といえるだろう。ちなみに宣伝・パッケージデザイン・香りの“三大決裁”は社長だという。
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