ワールドは17日に開催した2015年4〜9月期決算の会見で、「アニマ(ANIMA)」「ジンジャーエール(GINGERALE)」の2事業を終了したことを正式に発表した。上山健二・社長が掲げた抜本的構造改革の一環で、10〜15ブランドの撤退と400〜500店舗の閉鎖する方針を5月に公表していた。
「アニマ」は12年春にスタートしたスポーツ・ライフスタイルブランドで、14年度の売上高は3億円、15年度上期は1億円。原宿・明治通りに面した旗艦店を含む計7店舗を閉店した。「ジンジャーエール」はスタイリストの百々千晴を起用し13年秋に始動。14年度の売上高は2億円で、15年度上期は1億円に満たない状況だった。こちらもすでに駅ビルを中心に開いた4店舗を退店している。併せて、上期は百貨店流通で66店、駅ビル・ファッションビル流通で55店、ショッピングセンター流通で41店、その他19店の計181店を閉めた。下期はショッピングセンター流通の店舗の退店が増加する見通しだ。
4〜9月期の連結業績(国際会計基準)は、売上高に相当する売上収益が1355億円(前年同期比96.7%)、営業損益が30億円の黒字(前年同期は9500万円の赤字)、親会社の所有者に帰属する当期損益が12億円の赤字(前年同期も12億円の赤字)だった。「再び大きく飛躍をするために、一時的にかがむ時期」と位置付け、売上高よりも収益改善を追求し、コスト削減に励んだ。仕入れ抑制を徹底したことによる期末残在庫の減少や、プロパー消化率の改善、「アニマ」原宿店の不動産の売却益が寄与し、キャッシュフローが改善。また、子会社を除くワールド単体で希望退職を実施し、9月末現在で498人が退職した。下期で12億5000万円、通期で25億円の人件費削減を見込んでいる。