ファッション

ファーストリテイリングが売上高1兆円を突破、今後の拡大戦略は!?

 ファーストリテイリングの2013年8月期の売上高が1兆1430億円(対前年比123.1%)となり、日本のアパレル・専門店業界で初の1兆円を達成した。主な内訳は、国内ユニクロで6833億円(同110.2%)、海外ユニクロが2511億円(同164.0%)、「ジーユー(GU)」や「セオリー(theory)」「コントワー・デ・コトニエ(Comptoir des Cotonniers)」などを展開するグローバルブランド事業で2062億円(同134.8%)となった。特に海外ユニクロではアジア、なかでも中国圏(中国、香港、台湾)だけで1250億円、グローバルブランドでは「ジーユー」が837億円と成長をけん引している。

なお、「ユニクロ」の売上高トップ10はNYの五番街店、銀座店、パリ・オペラ店、ビックロ ユニクロ新宿東口店、NYソーホー店、池袋東武店、NY34丁目店、上海南京西路店、サンフランシスコ店、韓国・明洞(ミョンドン)店となっている。

 
 今期はグループで1兆3300億円(同116.4%)を目指す。中華圏、東南アジアを中心としたアジア圏は急成長中で、引き続き大量出店を進める。
米国市場では、本格的に店舗網を拡大する。前期は再び郊外型ショッピングモールに出店を開始しており、今期は東海岸に9店舗、西海岸に6店舗を出店。今後は年間20〜30店舗を継続出店し、数年以内に100店舗体制としたい考え。

 

欧州では、「『ユニクロ』のポテンシャルが一番高いと思う」と柳井正・会長兼社長が語るドイツへの出店が決定。ロンドン、パリ、モスクワ、ベルリン周辺でチェーン展開を開始するとともに、ミラノやバルセロナなど主要都市での出店も模索する。

 

 一方、国内ユニクロは安定成長を図る。価格訴求型から、商品の素材の良さや機能性を伝えるマーケティングにシフトするとともに、機能性素材を生かした新しい普段着の着こなしを提案することで客単価を上げる。また、ロードサイドのイメージを払しょくすべく、銀座店、ビックロに続き、来春、池袋、上野にグローバル繁盛店をオープンし、ブランドイメージを向上させたい意向だ。国内ユニクロの店舗数は前期末で853店舗。今期は54店舗を出店し41店舗を撤退するなどスクラップ&ビルドを進める。期末店舗数は866店舗を予定する。

 

 「ジーユー」については、前期に60店舗を出店し214店舗に達したことと、既存店売上高が引き続き2ケタ伸びていることから、144%と高成長。今期は70店舗の大量出店をし1000億円突破を狙う。9月30日には、「ユニクロ」の世界最大規模の店舗となる上海グローバル旗艦店内に、海外1号店を出店し、グローバル化の緒についている。中国を中心に、海外での出店も強化する。

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