クロスカンパニーは、欧米市場を見据えて開発した戦略ブランド「KOE(コエ)」を今年秋から発売する。サステナビリティへの関心が高い欧米の消費者に向け、環境負荷を軽減し、生産現場における労働環境にも配慮した"フェアサプライチェーン"を追求。大手SPAブランドと差別化する。「アース ミュージック&エコロジー」など30?40坪の小型店で成長してきた同社にとって初の大型店業態であり、標準売り場面積は200坪。まず2014年秋に静岡、新潟、岡山のロードサイド立地に3店開く。17年以降は東京ほか、ニューヨーク、パリ、ロンドン、上海などに旗艦店を作る計画。20年には300店・売上高1000億円、長期的には1兆円という野心的な目標を掲げる。
石川康晴・社長は「ユニクロが20年かけてやったことを3年で達成したい。経営者生命をかけて臨むつもりだ」と話す。同社は16年度をメドにした上場計画を発表しており、そこで得た資金を「コエ」の出店投資に充てる。現在のグループ年商1006億円の約15倍に当たる「1兆5000億円企業」を構想する石川社長は「(既存の)小型店だけでは成長の確度が上がらない。1兆円ブランドを育てる必要がある」と強調する。