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マークスタイラーが「フレッド・シーガル」事業を林業出身の諸戸インベストメントに譲渡 予定通り1号店は代官山に出店

 マークスタイラーが「フレッド・シーガル」を譲渡していたことが分かった。子会社のMFSJの全株式と、「フレッド・シーガル」のライセンス使用権を、2月2日付で、諸戸(もろと)インベストメント(三重県、以下、諸戸)と関連会社のセレンディップ・コンサルティング(名古屋市、以下セレンディップ)に譲渡した。昨年10月1日付で組織再編と、主力事業への集中・特化を目指すマークスタイラーと、事業の多角化を目指す諸戸およびセレンディップとの意向が一致したという。日本での「フレッド・シーガル」事業はMFSJが引き続き運営し、本国との窓口になってきた桝田茂・社長も続投する。今春には、新規開業する東京・代官山のログロード代官山に日本1号店をオープンするとともに、2016年に横浜地区に予定している2号店の出店に向けて準備を進めていくという。なお、代官山店は「フレッド・シーガル」にとって初の海外旗艦店になる。社名はMFSJと変わらないが、MOROTO FRED SEGAL JAPANの略称となる。

 これにより、米フレッド・シーガル社は、諸戸とセレンディップと日本で資本業務提携を結んだ。ポール・ブラム=フレッド・シーガル社長は「われわれは今回の諸戸およびセレンディップとの新たな取り組みにとてもエキサイトしている。この取り組みは『フレッド・シーガル』というブランドの日本市場における拡大にとって大きなプラスとなる。既存のチームと諸戸およびセレンディップのビジネスにおける専門性、また確実な投資のもと、われわれ『フレッド・シーガル』の日本市場での明るい未来を確信している」とコメント。

 セレンディップの竹内在(あり)・社長は「『フレッド・シーガル』の日本市場のパートナーに選ばれることは、大変うれしく、光栄だ。『フレッド・シーガル』が長年アメリカで培った知見・強力なブランドを基盤に、弊社の強力なリーダーシップを持った経営陣が参画することで、両社にとってさらなるシナジーを発揮し、より強固なパートナーシップになると確信している。日本のアパレル市場では、ファッションのみならず、食品、コスメに至るまで、ライフスタイル全般をカバーする"顧客体験"の提案要求が非常に高まっている。『フレッド・シーガル』が確立してきた"カリフォルニア発の、世界で最も洗練されたスタイル"を日本のお客さまに体験いただけることを楽しみにしている」と述べる。

 桝田MFSJ社長は「日本でのビジネスにおいて最高最良のパートナーとして諸戸およびセレンディップと取り組みできることに大変感謝している。また『フレッド・シーガル』の持っている素晴らしいブランドフィロソフィー、ライフスタイル感、そしてファッション、フード、コスメなど、『フレッド・シーガル』ならではの歴史と文化を日本の市場へ熱意と情熱をもって浸透させ、日本のファッション市場に新たなムーブメントを作り出す」と語る。

 「フレッド・シーガル」は1961年にロサンゼルスでセレクトショップとして誕生。ハリウッドカルチャーを背景にセレブリティーやファッショニスタ御用達ブランドとして注目を集め、ファッション&ビューティをトータル提案するライフスタイルストアとして進化を遂げてきた。「フレッド・シーガル」のインショップとして「ロンハーマン」が誕生した経緯もある。2012年に創業オーナーからサンドウ社が買収。現在は、ロサンゼルスのメルローズなどに続き、ラスベガスやLAX(ロサンゼルス空港)などにも出店している。現在の株主は、メディア事業やエンターテインメント事業を行うサンドウ(SANDOW)社と、ハリウッド俳優やタレントが多く所属するエージェント会社のシーエーエー(CAA)社、投資会社のティーピージー・グロース・アンド・パーティシパント・メディア(TPG growth and Participant Media)社となっている。

 マークスタイラーは12年11月にサンドウ社と提携し、「フレッド・シーガル」の日本での商標マスターライセンス権および独占輸入販売権を獲得。13年9月に東京に約930平方メートルで1号店となる旗艦店をオープンするのを皮切りに、日本の主要都市や百貨店などでも店舗展開をしていく計画だった。

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