矢野経済研究所の「国内インポートブランド市場に関する調査結果2013」によると、2012年度の市場規模(衣料品・服飾雑貨)は、前年比107.8%の9706億円と2年連続のプラス成長になった。12年度は、「株安」「円高」「原材料価格の高騰」など、経済環境として安定的ではなかったが、富裕層を中心に従来のブランド顧客層が戻りつつあるという。特にインポートの高級ブランドが好調。さらに東京、大阪エリアを軸に、話題性のある商業施設が開業、百貨店の増床リニューアルも相次いだことで、中間層の購買意欲を喚起させた。
また、13年度は、株高の恩恵を受けた富裕層による消費の活発化、中間層による景気の先行きを好感した消費活動を予測している。一方で、円安による商品の値上げに踏み切る海外ブランドも多くなると推測し、値上げの影響は中間層の消費に及ぶという。14年度の消費税増税が現実味を帯びる中で、ある程度の駆け込み需要も起こることから、13年度の同市場は、前年比105%の1兆194億円と予想。08年度以来の1兆円規模を回復すると見られている。
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